『八月の狂詩曲』
☆☆
狂詩曲というと、どうしても「狂」の漢字に引っ張られて、キチガイ騒ぎ的なイメージを抱いてしまうのは私だけなのだろうか?
グーグルAIによると「一定の決まった形式にとらわれず、民族的・叙事的な素材を自由奔放につないだ音楽の形式、またはその楽曲」ということで、本作は長崎の「原爆投下」について、普通のドラマツルギーに囚われず、ドキュメンタリー・タッチというか、作者の主張をそのままセリフにしたような映画になっている。
はっきり言って、娯楽映画としては全然面白くない(^_^;)
20分くらいの短編で充分表現できるようなテーマだと思うのだが、97分もある。未見なのでなんとも言えないが、同じ黒澤明なら、『生きものの記録』のほうがよほど良くできていそうだ。二十歳前後の頃に黒沢映画を見漁っていた時にもあまりにも地味かつ暗そうでスルーした作品の1つなんだが。
そんなテーマ性の強い作品なのに、長崎に落とされたのを原爆と言っているのはいかがなものか。正しくは水爆でしょ?(´д`)
数少ない、良かったところの1つが、爆心地に世界各国からモニュメントが寄贈されているのに、アメリカのものがないことに疑問を抱いた子供の質問に、ちゃんと「原爆を落としたのはアメリカでしょ?」と答えるところ。 あ、ちなみにこの長崎巡りが、もっともドキュメンタリーっぽいんだよねえ。
1990年 日本、アメリカ