思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ポケット戦艦マイティローザ』
☆☆☆☆★

再読。
『砲戦距離12000』と『銀河英雄伝説』を良い意味で合わせたような佳作。『ファイブスター物語』のファティマか『アルペジオ』のような美少女アンドロイドがラノベ風味を醸し出す。あとは『スターシップ・オペレーターズ』。
基本的には戦艦同士の三本勝負だけで構成されていると言っても過言ではない。主役と旧型艦との演習、敵艦と旧型艦、敵艦と主役、という流れだ。面白いのが、演習での相手の勝利条件が、最後の主役艦の勝利条件になる、という対照性だ。
欠点としては、ラノベ風味の好き嫌いを除けば、説明ゼリフが多すぎること。あとは、せっかくハードとソフトのコンピューターが揃っているのに、自動反応(回避・反撃など)機構がないこと。
序章っぽい背表紙アオリなのに、続編や、似たようなハードSFがないのが残念だ。

ポケット戦艦マイティローザ (あくしずレーベル)ポケット戦艦マイティローザ (あくしずレーベル)
銅大(あかがね・だい) 鷲尾直広

イカロス出版 2013-09-09