思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

イデオン 発動編』
☆☆☆☆

やっぱり戦争もの、しかも異星人との戦いならこうなるよね、というのに尽きる。それまでの、そしてこのあとも、お約束を配して、リアルな宇宙戦争が描かれる。
首はバンバン飛ぶわ、メインキャラだろうが、雑魚キャラ同様にあっさり撃たれて倒れて終わり(メインキャラの死ぬ人数と尺の都合もあるのだろうが)、というのがリアルな戦争、を感じさせてくれる。相討ちで全員死亡、というのは逆に大したことない。
私的には観る順番が逆だったと思うのだが、この構造、まんま『ガルフォース』初期3部作に転用されてるよなあ…。
キャラクターデザインに関しては、顔の骨格がきっちりしていて、特にその特徴である顎を見せたいせいか、アオリのカットがやたら多い。
メカについては、ハッキリ三分割できる。
まずはイデオン。あんな玩具丸出しのやつを異星人の遺跡たる超巨大メカと設定した、富野監督の嫌がらせ的な英断が凄い。特に胴体たるBパーツ(?)なんて、デザイナーはどう見てもトレーラーとして描いてるのになあ…。
逆にデザインとして凄いのが、敵のロボット。基本は三脚で、異星人としての違いがハッキリ出ている。ここまでのデザインは『マクロス』の二脚ロボくらいではないだろうか?
最後の1ピースは敵の戦艦。これらは酷い。中でも最終兵器たるガンド・ロワなんて、小学生の落書き。
エピローグでは、実写が取り入れられていたりするのが一見斬新に見えるが、『わんぱく王子の大蛇退治』など、昔のアニメではけっこうあったもの。むしろ、モロに『2001年』のオマージュというかパクりに見える惑星直列のほうが引っかかった。
SFとしては、モノリスや『幼年期の終わり』のオーバーロードのように、人智を超えて二つの種族を導くイデ、という設定に痺れる。それをリアルな、非情な戦争状況下で描いたところに本作の魅力がある。
ガンダム』がロボットアニメなら、『イデオン』は超知性&戦争SFだ。


『ヤバイお金』高城泰
☆☆☆★
扶桑社

ビットコインを始め、ライトコインモナーコインなどの類似通貨についての説明がありがたい一冊。
採掘(マイニング)に必要なハードに設備投資と電気代がかかるから、現在では個人投資家にはコストが合わない、という具体的な解説も分かりやすい。

ハッシュ値の計算に要する時間は「約10分」と決められている。(略)平均七分で導き出されてしまうようになったら、次からは自動的に難易度を上げて(略)の計算に切り替わるだけ。」