55年以上前の本だから、日本語じたいも変わってるんだな…と実感させられた翻訳。
まず「ぅ」「っ」などの小文字が皆無で、全て大文字。
単語の末尾を伸ばさないのは現在でも理系の文章で生き残っているが。「サ」って何だ??と思ったら「サー」とだけ書いてある箇所もあった。爵位ってことかよ〜。
あとは「ジェニ」は、注釈まであったので、そういう愛称(略称)があるのかと思ったら、「geny」とあったので「ジェニー」のこと。
いちばん首をひねったのが「インジャン」分かりますか?文脈からすると「インディアン」だと思うのだが…。(「ディ」という表記は他ではあるので、当時はそういう表記をしないわけではない)
ま、それはともかく、これのどこが背表紙にあるように「記述者=犯人」を越えるトリックなの??単なる○○○という犯則にしか見えなかったのだが…。
死人を起す (1955年) (世界探偵小説全集) ディクスン・カー 延原 謙 早川書房 1955-06-30 |