『大帝の剣(1)』
☆☆☆☆
ひとことで言えば夢枕版『妖星伝』。山田風太郎と高橋克彦の忍法帖や伝奇小説もそうとう混じっている。
夢枕特有の、1文が短く、改行が多い、悪く言って余白だらけの体裁なのに、読み続けているとそれなりの厚みのある伝奇世界が感じられのが夢枕マジック。さすがは人気作家の真面目というところ。
中盤では『50億の針』を連想する、宇宙人の主観描写もある。さらにキマイラっぽい犬と熊と人間のハイブリッドまで出てくる。
そうそう、こういうのを出して欲しかったんだよ〜(´д`)
公開時にね。
スチールからキャスト、スタッフインタビュー、メイキング、雛形などの素材。
東宝ゴジラ映画の定番ムックのスタイルである。
ただし、足りないのは庵野、樋口両監督のインタビューに、メインキャストである長谷川、石原、竹内のインタビュー。それに、ゴジラのCGモデルやデザイン画など。あとは絵コンテ。
要するに中心がスッポリ抜けているのだ。
まあ、その辺は1万円のやつにあるだろうから、ある意味では相補的な(ダブりのない)内容ということで、両方買う人にもありがたい内容なのかもしれない。
CG関係の素材は3枚組ブルーレイにもあったので、そちらに関しては問題ないのだが。樋口監督のインタビューは他誌にあったりするし、やはり庵野監督のインタビューの不在に関しては如何ともしがたいなぁ…。
シン・ゴジラ GENERATION (ホビージャパンMOOK 784) ホビージャパン 2017-03-31 |