思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

アクエリオン

久しぶりに見たが、やっぱりあかんなぁ…。
ツッコミ所にはあいかわらず不自由しないが。

合体依存症って、これまでの番組での描写/文脈からすると
セックス依存症を皮肉ってるようにしか思えないのだが、
最後には何のペナルティもなく解消してしまう。
童貞発想(「BSアニメ夜話」での河森監督評より)からの、
プレイボーイに対する一矢かと思ったのだが、やっぱり違うのか?
コーヒーカップやペンのキャップをはめたり抜いたりするなんて、
どう考えてもセックスを連想させるわなぁ…。

次々にパイロットを交代させるというのは、
アクエリオンの機体だけはよっぽど頑丈なんだな?
あれだけパイロットにダメージを与えているのに機体はなんともないというのは、
まずありえまい。

そもそも、2体のうちで交互に本体が入れ替わるなら、
同時に攻撃しよう、という発想が出ないのがおかしい。
手裏剣がパワー不足なら、弓矢を2本つがえて撃てばいいやん。
ま、アクエリオンは近接(格闘)戦闘型のロボットってことなのかな?
それならまあしょうがないか、という気もするが。

長官の「人」のたとえ、何かおかしくないか…?
支えがなくなったら、倒れきらずとも、まず自立=自分で立とうとするやろ!?
だいいち、倒れきらなくても(物理的には)立ち直れるし。

ドリブルで大気圏外まで行くに至ってはもう唖然呆然、というより、
やっぱり「あ〜あ」って感じ。
科学的に細かく突っ込めば、
あれだけ上昇したんだから地球の自転速度とアクエリオンの軌道周期がずれて、
落下地点はかなり東よりになるはず。
(東かどうかは確かじゃないが、ずれることは確実)

一人が気を失っているのに、合体指数が高すぎて強制分離できない、というのもおかしな話。
三人とも“イッちゃって”分離できない、というのならまだ分かるが…。

最後に長官がもった紙が超常現象的に変形するのは、
逆に、ギャグとして許せるかな、という感じだった。

真面目に(?)ツッコめば、合体依存症になる、というのは、
アクエリオンで戦うことが生死にかかわることだ、
という緊張感がまるでないからこそ起こることなのだ。
そういう意味ではこの番組は戦争や戦場のリアリティ、
命のやりとりや命をかけて何かをする、
ということを訴えた/描いた番組ではもとよりない、ということになる。