思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・スーパーマリオ・ブラザーズ

☆☆☆★

全世界大ヒットになる前から、『ミニオンズ』の製作会社イルミネーションの作品ということで期待していたのだが、期待値を上げすぎたようだ(^^;)
悪くはないが、予想の範囲内であり、期待を上回ることはほとんどなかった。
任天堂ゲーム史のパロディが画面の隅にあちこちあるとか、「マリオ」や「ドンキーコング」などのこれまでの任天堂ゲームの設定が散りばめられたアクションは「さすがは任天堂のスタッフが直接関わっているだけある」というところ。
クッパがイメージ違う。皮膚の質感は『ゴジラVSスペースゴジラ』のリトルゴジラみたいだし。ピアノ弾き語りは長く、そもそとギャグとして滑ってるでしよ? 歌い出して5秒で(映画的に)ツッコミ入れなきゃ。後で他の感想を見聞してて気づいたが、これ、英語版だとあんまり気にならないのかもしれない。
序盤の現実世界パートでは、ファミコン初期の小ネタが満載で、画面の隅々まで探すのが楽しい。
ゲーム(?)バランス的には、本筋と無関係なところでピーチがファイアーフラワーを取り、マリオは一度もファイアーマリオにならないどころか、ファイアーはバトルシーンでは使われない、というあたりも上手い。ゲームなら良いが、映画だと無敵すぎるし、動きも格好悪くなく見せるのが難しいだろうから。
マリオとルイージがピーチ姫を助けに行く話でなくしたのは、特に賛否両論あるところ。ポリコレもあるのかもしれないが、『スマブラ』を始め、既にちゃんとピーチは自ら戦うキャラになってるからなぁ……。また、映画として、マリオとルイージをずっと一緒にすると、ブルース•ブラザーズなんかの、バディムービー的な掛け合いを脚本で書く必要があり、子供向けとしてはかなりハードルが高いものになるだろうから。

追記
後で、膨大なイースターエッグを解説している動画を見て、その執念に驚いた。スタッフがゲームマニアだからなのか、任天堂スタッフが「ここの看板はこれを使えば」のように指定したのか。多分前者なのかなぁ……。画面に出てくるすべてのものには、なんらかの引用元がある、というのは『トップをねらえ!』や、最近観た中にもなんかあったような……。