思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ドラえもん のび太の恐竜2006

☆★

勢いのありすぎる作画で、てっきり『クレヨンしんちゃん』などでお馴染みの湯浅政明氏がメイン作品かと思いきや、名前が見当たらない。となると、年代は調べていないが、その前に湯浅監督の『マインド・ゲーム』が公開された影響で、スラップスティック作画・演出がブームだったのかも。作画崩壊なのかはっちゃけた表現なのか、ほとんど前者じゃないの? といいたくなる。スタッフも、それを自覚していたからこそ、再度のリメイクをすることになったのでは?
ジュラシック・パーク』のオマージュは言うまでもないが(これまた言うまでもなく、オリジナルの『のび太の恐竜』のほうが先)、ティラノサウルスの作画に、『ファンタジア』のオマージュがあったのにはニヤリとさせられた。
物語として、ピーススケを恐竜ハンターに渡せば日本まで乗せてくれるのに(大人的に考えれば、悪者が約束を守る保証はないが、そこは子供向けとして)、それを拒んでまで、数百、下手したら数千キロを歩こう、というスネ夫以外の主張には、なっとくしかねる。特にのび太なんか1日も経たずに根を上げる(少なくともテレビ版なら絶対に)のに、なんと最後には、全員がそれを踏破するのだ。いくらなんでも、リアリティを疑うなぁ……。