思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『透明人間現る』☆☆★

東宝特撮では、ありそうでなかった、というかここでやってたから逆にできなかったのか、という発見。『ゴジラ』の5年前の、大映なのに円谷英二が特撮を担当しているのだ。
まあ、その特撮は、現在なら自主制作でもできそうな、子供騙し的な怪奇映画のテイストだったかな(^_^;) 吊っている糸も割と見えてるし。
物語は『ゴジラ』っぽいというか、本多猪四郎っぽい。舞台が神戸なので、現在とは全然違うなぁ、というのもちょっと楽しめた。「三宮ホテル」が実在しないのもすぐわかるし。
インビジブル』と同じく、ヘナチョコな人が主人公だとか、透明にはなるが、元に戻る技術がない、というあたりも一緒だった??

以下ネタバレ

悪者に騙されて透明薬を飲んで、悪事(ダイヤを盗む)に協力させられる。それが成功したら、元に戻す薬がないことを告げられて自暴自棄になるのだが。いや、悪者の立場に立って考えれば、どうせ透明なんだから、「これが元に戻る薬だ」と偽って毒薬を飲ませて殺しちゃえばいいんじゃないの?(´д`)
まあ、その後のメロドラマ風というか、無情っぽい雰囲気のラストに持って行きたかった為だろうけど。非常に似ている『ガス人間第一号』とかもこんな感じだったっけ?


1949年 日本