思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ザ・スーサイド・スクワッド

☆☆☆☆

大好き。劇場で観たかったのだが、二週間前後で早々に終了してしまったのだ(´Д`)
B級映画を、超大作映画並みの予算で作ったという意味では、『パシフィック・リム』にも通じる。説明をすっ飛ばして、なんとなく分からせる演出。特に大量に出てくるキャラの説明はほとんどない。
おまけにプロットというか、アイデアも大量に詰め込まれていて、B級映画好きにはフルコース、みたいな作品である。
ゴア描写も、アメコミヒーロー映画としてはあり得ないレベルだが、あくまでも、B級映画にアメコミヒーローがお邪魔している、というテイスト。
同じテイストの映画では、『デッドプール』があるが、そちらがイマイチだったのに比べて、本作は好き。たぶん、クライマックスのジャンルシフトのせいかな。
なお、本作はタイトルが合計3回も出る。これは不細工。
とうぜん、『ガーディアン』をベースに、ブラッシュアップした感じ。ネズミは、しゃべりこそしないものの、『スチュアート・リトル』と『ガーディアン』のアライグマを合わせた感じ。キングシャークは、朴訥さが、グルートがベースかな。
ラスト近くに、出てくる(何のために出てきたんや!? と言いたくなる)カラフルなクラゲは、『ポニョ』だよねぇ。

以下ネタバレ

誰もが驚くのが、アヴァン・タイトル。冴えないロンゲのじいさんから始まり、自殺部隊として島に送り込まれるところは、『閉ざされた森』なんかをはじめとする、特殊部隊ものの定番。だが、アメコミヒーロー映画なのに、彼らがまさかの全滅(ハーレー・クィンだけは密かに生き延びているが)。YouTubeとかの感想動画では誰も触れていないが、私が真っ先に想起したのがテレビアニメ『喰霊 零』だ。これの1話が、この映画に勝るとも劣らない構成なんだよね。おまけに、ラスボスのガジェットとして、頭にかぶさって、ゾンビのように操る、というところまで同じ。絶対に制作スタッフの誰かがパクったやろ!? としか思えないほど。もちろん、『エイリアン』のチェストバスター寄りではあるけど。
その、ラスボスバトルが怪獣映画になるのは、特撮ファンとしては嬉しい驚き。しかも、『サンダ対ガイラ』のようなサイズなのも良い。大量のネズミが潮のごとく群がるのは、『パシフィック・リム アップライジング』よりも『ガメラ2』っぽかったし。
光ゲロを放つというポルカドット・マンは『ジョジョ』第5部のフーゴみたいだし、そもそもネズミ使いは、第4部のハーベストっぽい。
個人的には、まえの無印『スーサイド・スクワッド』はそうそうに見るのやめたし、『ハーレー・クィンの華麗なる覚醒』も未見なので、彼女のスタンド能力が分からない/説明が皆無なのは終始モヤモヤした。彼女のモデルが『ジョジョ』第6部の徐倫としか思えないのは、前に書いたかな?
あと、アメリカのためなら罪のない女子供も躊躇わず殺す、ピースメイカーの元ネタは、明らかに『ウォッチメン』で最初に自殺するアイツだしねえ。