思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ダイ・ハード


☆☆☆

観てなかった有名映画シリーズ。若きブルース・ウィリスが、なんかメル・ギブソンみたいだった。
ひとことで言えば、「どこがそんなに(シリーズ化されたほど)面白いの?」という感じ。
冒頭から冗長だし。伏線があるわけでもなし、ウィリスか、はたまた犯人グループがビルに入るところから始めてもいいくらいだ。
犯人たちも、視聴者にとってのどんでん返し的な二段構えの作戦があるわけでもなし。某所の感想にあったが、犯人はテロリストを騙る三流強盗らしいので、そのへんは狙いなのかもしれないけど。そのへんの強盗のわりには、ハッカーがいたり、ロケットランチャーやC4爆弾とか、軍隊的な武器を揃えているし。
アクションとしても、『タワーリング・インフェルノ』よろしく(って言っても未見だけど(^^;))、エレベーター(とそのシャフト)を活用してビルを上下に移動するとか、屋上からロープで下にダイブするとか、上下動が新しかったとか。でも、そんなの香港のジャッキー映画じゃ、はるか前からやってることでは?(いやまあ、ハリウッド的に、ってことだろうけど)
ウィリスが、犯人の襲撃時から裸足で、最後まで靴を履かせてもらえない、というのがヒドイなぁ(^^;) 彼にもスタントダブルに対しても。そんな彼に、潜んでいる周辺のガラスを打ち砕く、というのは、本作における数少ないあたまのいい脚本かも。なんせ、金ヅルである日系企業の社長を、抵抗したわけでもないのに、早々に射殺しちゃうんだから。
ビルの外にいる保安、警備、警察たちが残らずバカ、というのも特徴。特に、遠隔警備室の無線担当は、緊急回線を使っているにも関わらず、イタズラと決めつけるのには、怒りすら覚える。これなら、この場面じたいをカットするか、連絡に気づかない、としたほうがはるかにマシ。
コマンドー』的に、スナックをつまみながら、友達とツッコミながら観るべき、(作中ツッコミ不在の)コメディ映画なのかもしれない。

大ヒットした理由は、『ランボー』(乱暴)と一緒で、日本語のダジャレ(大ハード)じゃないかなぁ……。特に作中に日系企業の台頭が描かれるように、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」時代だし、日本での大ヒットが逆輸入したりして、続編制作の要因になったとか?