思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ポセイドン・アドベンチャー


☆☆☆

豪華客船が転覆して、なんとか脱出しようとする、古典的パニック・アクション。
見た後も何も残らないだろうな、とは思っていたが、やっぱり何も残らなかった(^^;)
前から放送はされていたが、今回見る気になったのは、アーネスト・ボーグナインが出てたんや!? という事を知ったから。本作では、群像劇である、ということを差し置いても、準主役あるいは助演男優賞的な、勝ち気な元警官、という役柄。主演は、やさぐれ牧師。
この主演が、花持ちならない男で,全然感情移入できない。『ミスト』よろしく、やることなすこと、「その根拠は?」「ほんとに正しいルート?」とツッコミたくなる(^^;) 特に、中盤の最大の分岐点といえる、機関室か船首、どちらに行くか問題。船首に向かう集団のほうが、主人公たちより遥かに多いし、主人公たちの主張にも根拠はないんじゃない?
そもそも、最初のホールから脱出しようとしたのも、たまたまでは?
物語的なことは期待しないとして、本作は、途中で誰がどう脱落するのか、というホラー映画的な楽しみしかない。
そう考えると、というべきか、本作はホラーじゃないから、というべきか、脱落者は意外と多くない。10人ちょっとくらいでホールをよじのぼって、ラストに救出されなかったのは4人くらい。
まあ、全員脱出してほしいという善良な観客からすると、なかなかハード、というべきか。
うるさい視点からすると、非常灯があるとは言え、明るすぎるのが気になった(^^;) 全てのカット(特にアップ)において、どこからともなく顔にライトが当たっているし、上下逆さまだとはいえ、天井だった床からの照明は終始、健在なのだ。