思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

激マン! Z&グレート編

永井豪
☆☆☆★
日本文芸社

マジンガーZ』のリメイクならぬリファインと、当時の回顧録エッセイが混じったマンガだが、今回は私が知りたいエッセイ部分が少ない印象。
最初こそ、『グレート』の登場を予感させる導入だが、作中作は、『マジンガー』の話を語るばかりで、この1巻で終わるの? と当惑することしきり。
以降の話は、ラストのトータル11ページに過ぎない。作中作のほうも、ラストの1ページでぶつ切り。これは、当時の連載でも唐突に終わったこととシンクロして、現在、読んでいる読者も当時の感覚を体験できるようになっている、実は相当高度な設計かもしれない。天才・永井豪だから、フィーリングでやった結果のたまたまかもしれないが(^^;)
その実は、ラスト1ページに書かれているように、その後は忙しすぎて、何も覚えていない、という事が理由なのかも。何せ週刊連載3本プラス月刊1本なんて、現在の漫画家ではあり得ないしなぁ(@_@)
人気が出すぎて、おもちゃを一通り売り尽くしたからリニューアル、という事情が興味深い。その他、色々な「大人の事情」を『大人はキタナイ』の章でぶっちゃけているのは視聴者/消費者として注目すべき部分。同時進行だった『ゲッターロボ』の裏話もあるよ。石川賢の担当になった経緯とか。
あと、作中でも永井豪の某マンガでは主役3人以外は石川賢が描いていた、と明かしているが、本作もそうじゃない? ボスやロボット博士たちは衣谷遊じゃないか??