思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

クレイジーモンキー 笑拳

☆☆☆★

ジャッキー・チェンの本格カンフー映画シリーズ。
じいちゃんからカンフーを習ってはいるが、本気でやる気のないジャッキー。道場で道場破りを返り討ちにして小遣い稼ぎをしたりしているが、達人相手には歯が立たない。
因縁の相手に、じいちゃんが殺されたことで、復讐を誓う。じいちゃんの盟友から特訓を受ける。
カンフー密度は非常に高く、ほぼ全てのシークエンスでなんらかのアクションがある。
特訓シーンも多くて、普通なら、宿敵を倒すために1回なのに、本作では、大きく3回もあるのが変わっている。最初は、じいちゃんとの絆を見せるための、ある種日常を描いたシーン。次に、じいちゃんが殺された直後、そのあとにたまたまた会った宿敵に挑むが歯が立たず、奥義を会得するための修行を積むのだ。
ジャッキーもブルース・リー以上にムキムキで、下手するとシルベスター・スタローンに匹敵するかも? というレベル。
型は本格ながら、倒立や転がり、座りを駆使した、バラエティ豊かなカンフー・アクション。ただ、ジェット・リー以前なので、やや組み手(殺陣)は、超スピード、というほどでもなく、次の手を待つ、若干の間がある。
また、当然ながら、「笑拳」といえ拳法は作中には登場せず、行為門という流派の奥義として、喜怒哀楽に応じた型で、相手を翻弄しつつ反撃するのがその真髄。この喜怒哀楽は、ブルースやリンチェイでは表現できない、ジャッキーならではのスタイルといえる。