思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ミニオンズ』☆☆☆☆★

子供向け映画ではあるのだが、だがそれゆえに隙の全くない、これまたある種の「完璧映画」では?
下手すると1カットごと、少なくとも1シーンに1つはギャグ演出が入っているし、テンポもよくガンガンストーリーが進む。ミニオン語は、英語と日本語をベースにしつつ、世界各国の言語を混ぜて、訛った英語で喋っているようなテイスト。中高年以上の日本人には、『ドリフ』の「原始人コント」の喋り方、といえば分かるだろう。
とにかく楽しい、それだけで十分お釣りがくる面白さ。
映画ファンなら、色んな映画のパロディ、オマージュが散りばめられているのも楽しめる。
エリザベス女王の王冠を奪う悪党スカーレットとミニオンだが、最初はミニオンが、次にスカーレットが成り行きで王に鳴りかけるのは、イギリスが歴史上、フランス系だったり、スペイン系だったり(何となくの知識なので違っているかも)と、イギリス以外から王を迎えているのを皮肉っているようにも思えた。
あとは、スカーレットのZ型の飛行機が実写版『サンダーバード』っぽかったり、巨大化ミニオンがマシュマロマンっぽかったり、とにかく楽しめる要素が満載なのだ。
なお、吹き替え版でミニオンたちを「ミニオンズ」と呼ぶのは、『スターウォーズ エピソード1』でドロイデカを、ドロイデカスと呼んでいたのと同じ、複数形を誤解した誤りだろうね。