思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ハンナ

☆☆☆★

いかにも『アンナ』……じゃなかった、『アナ』のパチモンみたいなタイトルだが、しっかりと原題も『H A N N A』である。
要するに、美少女=戦闘マシーンもの。父親に生まれてから十数年、北欧でみっちり仕込まれる。映画序盤、時が来たと父親は出立し、娘とはグリム童話の館で落ち合うように言い残す。そこへ、父娘を狙うCIAの魔の手が迫る。
一旦は囚われるハンナだが、持ち前の戦闘技術で脱走する。ほとんどの映画の脱疽劇は、ゆるゆるの警備体制だが、本作は比較的まとも。まあ、相変わらず空調ダクトはネジ止めされてないけど(´Д`)
そこからは、ヒッピー風の一家のワゴンにヒッチハイクするロードムービー。CIAの追手たちをかわしながらグリムの家に向かう。
それと並行して、父親のパートが時折挟まれるのだが、そちらはほぼほぼトム・クルーズ版の『ミッション・インポッシブル』で、トム走りまでやってくれる(^^;)
タイトルが出るタイミングも、最初と最後にサンドイッチで2回出るのだが、どちらも画面に向かって拳銃を撃ったら出る、というのがオシャレ(?)。

主人公は、眉毛が金髪だから、ないように見えるのが惜しいのだが、伊藤沙織に似て可愛い感じではある。でも、野生児的な設定なので、最初から最後まで髪はボサボサのまま(^^;) この手の映画の常として、てっきり、中盤くらいにシャワーを浴びて、メイクもバッチリして美人になる、という展開があると思ったのに。
観ようと思った要因のひとつである、主人公たちを追う悪役に、名前をど忘れしたが、『指輪物語ガラドリエル役の名女優が出ている。下手すりゃ血が出るまで歯磨きする、という(性格)設定は、あまりうまくいってるとは思えなかったけど。
ラストも、何もされてないのに、足を滑らせる、という酷いオチ。
アクションシーンは、死んだら公園の回転遊具に倒れて回っている、など、どこかで見たことあるようなものが多かったかな。