思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『燃ゆる女の肖像』☆★

カンヌ脚本賞とか、宇多丸師匠も激奨してたので期待したのだが、さっぱり面白くなかった(´д`)
夜の部屋の中でも外でも、全くリアリティのない照明を敢えて当てることで、まさに絵画のような画面を生成している。人間はほぼ全身に渡ってピントが合い、背景は良い感じにピンボケしていたりする。昼間の室内でも、外の景色はうっすら花が見えるくらい色調があるのに、室内も影が黒いこともなく、合成して作っているのかもしれないが、まさに絵画で描くとこうするだろう、という画面なのだ。
画面の話しか書いてないが、撮影賞の間違いじゃないの? というくらいストーリーには全くノレなかった。展開もトロいし、ただの/ありがちな(同性)恋愛映画にしか思えなかった。
ちなみに、公開当時に宇多丸師匠の評とか聞くと、もっと赤を前面に押し出した画面設計の、激しい人間ドラマかと想像していたのに、正反対ともいえる内容。
ヨーロッパ映画または恋愛映画とかが好きな人には刺さるんだろうなぁ・・・。私にとっては『アルビノ』とかの方がまだわかりやすくて観られる。