思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

我が家は楽し』☆☆★

まるで戦前の映画? というくらい画像(フィルムの解像度)が良くないし、平々凡々な都会の日常を描いた作品。単なる保存状態なのかもしれないが。クライマックスで音割れしてたし。
タイトルや、笠智衆が主演なので、小津安二郎的や、『サザエさん』的なほのぼの家庭劇かと思いきや、それは序盤だけ。
お父さんが森永製菓(モロに工場の社名が出てくる。タイアップか?)での勤続25周年の表彰で、3万円(現在の感覚だと30万くらい?? 途中で家を建てるのに10万円でできる、という詐欺会社のエピソードがあるので100分の1だとすると300万??)をもらって、家族にプレゼントを買うものの、最後にはスリに残りを取られてしまう。
そこからは、長女が画家を目指すものの芽が出ない、借家を出ないといけないなど、『自転車泥棒』的に不幸な話になる。
かと思えば、ラストには長女の絵が入選、家は売らずに住む、など、どれもうまく収まる、という(都合良すぎる?)結末になる。


1951年 日本