思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『メタルスキンパニック』☆☆☆☆

パワードスーツが今頃模型化されるという雑誌「フィギュア王」の記事を読んで、初めて知った、80年代OVA
そこにも書いてあったが、ストーリーはまあ、おまけみたいなもので、メカ描写を耽溺するためのアニメであり、とりあえずそれは十分達成されている。オープニングもなければエンディングもインストと、ひたすら硬派。
まず、冒頭、『パトレイバー2』で結構そのまんまオマージュされてるやん?! と驚いた、シミュレーション描写。
パワードスーツのデザインそのものは、『宇宙の戦士』をアートミック風のメカ(『ガルフォース2』とかが顕著)にアレンジした感じだが、ガトリング砲だの、弾帯だのの異常なディテール描写に圧倒される。
ストーリーは先述の通りだが、1箇所、どうしても看過し難い脚本上の問題点がある。それは、ヒロインが開発・技術者兼名パイロットだということ。それなのに、偶然スーツ(MADOX)を拾った主人公にバトルで勝って、連行する(厳密にいうと違うが、大雑把に言って)ことになったのに、悪者がやってきて攻撃されたら、スーツ2号機から乗り換えずに素人に任せたことだ。

なお、そもそも観る動機は、「フィギュア王」に載っていたスチール(女性キャラの横顔)が、どうも垣野内成美チックに見えたこと。エンドクレジットには載っていないのだが、やっぱりなぜか女性の横顔ばかり2、3カットは「間違いないんじゃない?」というくらいそれっぽかったのだ。当時はお手伝いでのクレジットなしはよくあったっぽい話も見聞するので、それではないのか??

1987年 日本