思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ホステル2』☆☆☆★

続編としてはよくできた映画。
前作の続きとしての要素、ひねってくる要素、パワーアップする要素などがうまくできている。
本作では前作では当然謎だった悪の組織の方も突っ込んで描いていて、そちらの客の視点も加えられていて、殺人にためらいを覚えるという視点もあるのが面白い。それが前作とは違う意味での終盤のツイストを生んでいる。
前作ほど衝撃とまとまりはない、というか全体の展開自体はわかっている、というかそれを超えるほどの変化球ではなかったので、正直、中盤は早送りしちゃいましたが(^_^;) 見終えた時は十分及第点だった。

以下ネタバレ

せっかく生き延びた前作の主人公が冒頭と言ってもいい序盤であっさり殺される。ファンサービスというか、友情出演レベル?
本作は前作では男性だった旅行者が女性に変わって、余計に列車内を含めた道中から、危険度が増している、というか女性が旅行で遭遇するであろうトラブルのリアリティも増した。
そのうちの1人が超大金持ち、という設定が中盤で明かされるが、ちょっとそれにリアリティがないのよねぇ(^_^;) ラストのどんでん返しに絡むので、しょうがないのかもしれないが。
本作ではラストに、拉致被害者出会った女性が、殺す側に回る。最初は殺されないために詭弁だったのに、自分を拉致するためのエージェントだったとはいえ、ホントに女性の首を切るというのが楽しい。
ただ、組織も拉致対象の身元をパスポートから調べているのに、超大金持ちをそのまま殺させるというのは物語的におかしいやろ。普通に家族に身代金を要求する方が得だし。

肝心のグロ描写は、最初の女性犠牲者の生き血風呂で、切り刻む全身を映すカットがないのは隔靴掻痒だったが、それを吹き飛ばすように、男の客は、犬に食われてバラバラになるカットがある。
止めは、もう一人の客の局部をハサミでちょん切る一部始終を、モザイクなしで観られるのは奇跡的かも(ちゃんとツタヤでレンタルしたので違法出回り品じゃないからね)。
ラスト、首切りした頭部をスラム街の子供がサッカーするのは、ビジュアル的には面白けど、物語的にはやりすぎ(リアリティを疑う)。