思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

モデルグラフィックス 201号


☆☆☆★

ガンプラの設計・製造上の問題に切り込んだ特殊。別冊に完成写真だけ載っている哀原氏のガンダム1.5の製作途中も載っている。
そこでの、抜きテーパーが接するパーツは、合いが悪くなって隙間ができる、という指摘は目から鱗だった。
スケールモデラーでもある哀原氏と二宮氏と、キャラモデラー渡辺氏の鼎談は、前後にモデグラ誌で語られてきたことなので、そこまで斬新ではないが、川口名人を始めとするバンダイ開発陣へのインタビューは必読。いわゆるバンダイエッジや、シャープ/繊細なパーツがないのは低年齢者対策、というのは知っていたが、それが「バンダイ玩具メーカーだから」という見方はなかった。モデグラ誌ではガンプラを「組み立てるトイ」という文章が幾度となく載っていたが、それを証明するものだ(この取材の後に頻出するようになったのか、これ以前からなのかは忘れた/はっきりしないが)。
他の作例では、ガスト・テンプルのレジンキットの紹介が(格好)良かった。頭部のトサカの造形は、設定画では輪郭以外にエッジが全くない連続三次曲面だが、キットではトサカの三日月部分と支柱の両方を敢えてエッジとして処理しているところが興味深い。