思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

三体 3(上)


☆☆☆☆

宇宙戦闘があった後で、また停滞期なので、地味かと思ったが、ちゃんと大スケールのイベントもある。
核パルス推進では、木星までの進路に千個の原水爆を打ち上げて実現。
恒星破壊砲は、太陽の表面に穴を開けて、核融合エネルギーが穴から恒星系に吹き出し、惑星の水分を吹き散らして彗星のように尾を引くなど、まさに大スペクタクル。
ただし、この手のマクロ状況はすごいのだが、ミクロのニンゲン模様は、そこまで面白いものではない。いちおう、恋愛要素があるので、大衆に受けるようにはしているのだろうが。
智子が、実体の人間のアバターを作り出すのは、ラノベなんかではありがちだが、ここへきて登場とは。
こういう遠大な話は、クラークとバクスターの合作を彷彿させる。
ここへきてあっさり三体世界が消滅するとは思わなかったなぁ。