思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『最後の戦い』☆☆

凡庸なタイトルだが、リュック・ベッソンの初期作品。なんと白黒の無声映画なのだ。厳密にはセリフがないだけで、吐息や効果音は普通にある。セリフがなくてもわかるように、チャップリン的な、リアリティよりも、パントマイム的なオーバーアクションで演技設計されている。
おそらく『マッドマックス』的な、世紀末的荒廃世界で、廃墟と砂漠ばかりの世界で、スクラップになった車から部品を取ったり、地下にたまった水路から水を取ったりして暮らしている人々の抗争を描く。
撮影が素晴らしいのか、白黒なのに背景のディテールがバッチリわかるのが素晴らしい。その分、衣装は日本のオリジナルビデオと大差ないかも(^_^;)
時代が古いのは、ジャン・レノの髪がふさふさなのでわかりやすい。
セリフがないだけに音楽が重要なのに、的外れかつショボいのが非常に残念。低予算であっても、川井さんみたいに、印象的な音楽はできるのだが・・・。
ラ・ジュテ』的なSF世界観またはテーマがあるかと思ったが、そんなのはない感じがしたのが残念。