思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼

☆☆★

わかりづらいが、『スマホを落としただけなのに2』である。
タイトルからしてC級感満載……というより、テレビの2時間サスペンスのよう。実際のところ、ストーリーも演出も、テレビドラマそのものだ。
最初こそ、前作の主役2人の結婚披露宴のシーンから始まるが、2人は主演のバトンタッチ、友情出演、という感じで、その後は一切でてこない。
本作の主役は前作では田中圭を文字通り助けた警察のサイバー刑事。ヒロインは、アイドルの白石さん。体当たり演技といえなくもない、キスシーンや、ちょっと犯人に乱歩されかかるシーンもあるが、前者はともかく、後者は顔が見えないカットはスタントダブルかも……?
ストーリーは、ネットに絡んだ猟奇連続殺人事件が発生するが、警察の手に負えないので、収監中の前作の犯人・浦野に協力させる、というもの。
問題点はいろいろあるが、最大の問題点は、テレビドラマそのもの、という感じで演出が説明的すぎるところ。後は、スマホを落としていない、ということだ。これは、言い訳的にエピローグに出しただけやん?! と取るか、前作とは対照的でお洒落、と取るか・・・。
後は、物語的には、殺人鬼のキャラ(配役・演技ともに)に独自の魅力がないことだ。どちらかと言えば地味な俳優さんなんだから、もっとぶっ飛んだ性格設定にするか、別の事件と犯人を設定すべきだったのでは?
警察が「ずん」を筆頭に無能なのは、このての作品ではお約束だが・・・。
前作にあった、スマートフォンのセキュリティに警鐘を鳴らす、という観点でも、無闇にフリーWi-Fiに接続してはいけない、というくらいで、後は一般人には役に立つことはほとんどない。