思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

魔女大戦(1)

原作:河村ほむら/漫画:塩塚誠
☆☆☆★
コアコミックス

歴史を超えて、魔女、聖女たちが戦う。女版『魔界転生』というより、『フェイト』みたいな設定である。
良い点。なんでもかんでも性別を改変して美少女、イケメン化する歴史修正主義者どもとは異なり、本作ではあくまでも歴史上も本作のキャラでも女性のため、歴史的に無理が少ない。美少女化しているのは、マンガ的デフォルメたもしての許容範囲内だろう。
作画は基本的に上手くて、キャラは『賭ケグルイ』、背景や構図などは『封神演義』という感じ。
少なくとも1巻の時点では主人公がジャンヌ・ダルクと決まっているので、『バトルロワイヤル』的な、誰が勝ち残るかドキドキするバトルロイヤルの楽しみがないのが残念ではある。
初戦は巴御前と、ヨーロッパの拷問大好き女エリザベート・パートリー(知らなかったなぁと)。
設定さえ説明したら、あとはバトルだけ。ご丁寧に、片方ずつ魔法衣装、通常ウェポン、属性、スタンド能力と、交互に順を追って出してくるので、ドキドキするというより、段取りっぽく感じてしまう。子供が週刊連載とかで読むには面白いこと間違いないけど、剃れた大人が単行本で読むにはキツいかなぁ……。バトルシーンだけみればまんま『フェイト』といえる。