ザック・ジョーダン著/中原尚哉訳
☆☆★
ハヤカワ文庫SF
人類が絶滅し、最後のひとりらしき女の子が主人公。正体がバレるとまずいらしく、正体を隠して暮らしてきる。
謎は下巻か続刊で明かされるのかもしれないが、人類が絶滅するに至ったという、SFとしては非常に魅力的な謎に関して一切触れられていないのがもどかしい。
では、何が描かれているのかといえば、ほぼ超銀河連邦というような超未来社会。とはいっても、そのへんのスペースオペラと大差ない設定。『スターウォーズ』のエイリアンのような色々な(といっても上巻だけでも10種類も出てこない)種族や、インプラント的なネットワークによる拡張現実。
それらについても、太陽系が舞台であった『ゴールデン・エイジ』以下のテクノロジーしか感じられない。
ましたや『最初にして最後の人類』と比較しようとするまでもない。