思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

クレオパトラ

☆☆☆☆

金と時間をかけすぎて、映画会社を潰しただか、公開前に潰れかけたとかいう話は知っていたが、空前の超大作として、『イントレランス』とならぶ伝説的映画であることくらいは知っていた。
始まってみると、ど頭からその規模に圧倒される。そこから、普通の映画なら、「金をかけた、見どころですよ!」と宣伝で推されるシーンの連続。全シーンが見せ場といっても過言ではない。
確か『スターウォーズ 1、2、3』は本作をオマージュしているという話を聞いたことを思い出した。たしかに、広いセットをロングで撮った結果、画面に対して小さな人物、会話主体、共和制と議会、そして何よりシーンごとに衣装から髪型まで違うクレオパトラのビジュアル(いったいいくつあるんだろう? 20は超えているのでは……(@_@))など、充分に首肯できる。
まじめにみると、クレオパトラは女王以前に色情狂で、シーザーもアントニー若い女に溺れた間抜けにしか見えない。と言うか、やっていることは(観たことないから、周囲の情報だけからの決め付けだけど)韓国ドラマと一緒。
そんな物語なのに、恋愛もの嫌いな私でも最初から最後まで早送りせずに見通せたのは、豪華すぎるセットのためだろうか。
特に度肝を抜かれたのは、クレオパトラの黄金の船、嫁入りパレードのスフィンクス像、ローマの戦艦2隻だ。そのどれをとっても普通ならミニチュアで済ますのが普通なのに実物大で、映画1本分かそれ以上の金がかかっていそう。
セットも同様で、歴史絵巻だから、背景というか遠景はマット・ペインティングだろうと見当をつけて目を皿のように見ていたのに、ついに1つも発見できなかった。ってことは遠景まで(裏側は作っていないかもしれないにせよ)、セットを作っている、と言うことだ。
ちなみに、古い映画なので、唯一キャストで名前を知っていたのが主演女優のエリザベス・テイラー。でも、全然美人だとは感じなくて、『スターウォーズ 』のレイアと変わらない美人度。もちろん、私に外人の美醜は区別つかない、と言うのもあるが、これだけメイクが濃いのは、万が一不細工な女王が出ても、民衆には分からないようにする、と言う意味もあったのかも・・・なんて思ったり(^_^;)