思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『パラサイト 半地下の家族』
☆☆★


これ、『魔少年ビーティー』だよね。
まあ、どっちもめちゃくちゃオリジナリティのある設定じゃないので、盗作ってほどじゃないけど。
☆☆でも良かったけど、★加点したのは、ルックがしっかりしてた、というくらいの理由。あとは、ラストがちょっと予想とは違う路線に行ったから。
百田尚樹が酷評していたけど、全く同感。こんなのがハリウッドのアカデミー賞を取るなんて、完全に買収の結果じゃないの?(´д`)(アリコン氏の、アジア系会員が増えた、というのと合わせて)

以下、ネタバレ

展開の予想では、詐欺家族が乗っ取りに成功した後、逆襲されて再び落ちぶれるまでを描くのかと思った。
が、家政婦が地下で夫を飼っていた、というあたりから「おや?」という展開になる。
そういえば、アメリカ映画では、屋根裏に隠れ住んでいる、という話がよくあるなぁ・・・。
クライマックスで、地下男が詐欺家族を殺しにくるのももう一つ理解しづらいが(妻を半殺しにされたから、ってのはあるけど)、詐欺父が反撃だけでなく、金持ちパパを殺すのは、輪をかけてわかりづらい。
随所に垣間見える階級差別意識にむかついて、という理屈は分かるが、それだけそうなるかなあ。ここから後の展開に持っていきたいために社会から追われる存在にしたかっただけじゃないだろうか。
エピローグで、詐欺息子が成長して金持ちになって、家を買う、というのは都合良すぎると思ったが、それが手紙にすぎないことがわかるので、これはあくまでもフラッシュフォワードではなく、彼の希望に過ぎない、という位置付けにしているあたりは上手いさじ加減と言えるが。