思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『クラッシュ』

現在では同名の映画がいくつかあるのでややこしいが、クローネンバーグの映画。
原作は昔読んだことがあるが、とりあえず面白くない、あるいは全然分からん、という印象しかない。
この映画版は、それにも増して変な作品で、色情狂と、車の事故を再現することに執念を燃やすイカれた、よく言って変わった性癖の持ち主を描いた作品。
作中でも、セックスかそれに準ずる描写が多分10回近く出てくる車の事故も5回前後は出てくるし、車の事故も5回前後は出てくる。フリーセックスとかラブ&ピースとかが流行した時代の賜物なのか。主人公ときたらガールフレンドがいるにもかかわらず他の女とやってるのを公言するし、挙げ句の果てに男ともやってる(´д`)
登場人物がヤクを決める描写もあるが、ある種のドラッギーな映画、ってことで片付けていいんじゃないかなぁ・・・。
事故、セックス、怪我(血と傷跡)など、アングラな要素がまとまって出てくる。
車社会をセックスと関連づけて表現した、というような評論も読んだ気がするが、少なくとも、私にゃ、全く理解も共感もできなかった。
ある意味では、メカ&(美少)女なので、オタク的には共感できなくもないはずなのだが、本作はあくまでもリア充視点で作られているせいなのか。

1996年カナダ