思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

リモートで殺される

☆☆☆★

1億総蟄居時代に流行ったリモートドラマがテレビにも登場。秋元康プロデュース、中田秀夫監督、前田敦子主演、川井憲次音楽というホラーとしては鉄板の布陣。
ネットの作品群と違うのは、演技がうまい(ストレスなく普通に観られるレベル)ことと、照明、構図、そして音楽がちゃんと映画になっていること。もちろん、完全に固定画角ではく、各登場人物の主観カットではアングルを計算して撮られている。それだけでも、ただの画像か、映画の1シーンか、全く別物であることがよくわかる。
ただ、着信音を突然大音量で鳴らせば驚くやろ?! という演出にはうんざり(それと本田翼の過剰な怯え演出)。
途中で見抜けなかったのであまり大きなことは言えないが、ミステリーとしてのトリックはベタベタのありきたり。そもそも、リモートでは殺されてないけど……(´Д`)カメラを使ったアリバイトリックだね。
ただ、普通なら個人的にどうでもいい動機の部分がドラマとしてよくできていたのが、意外に良かった。真犯人の表情も、『踊る大捜査線』の小泉今日子みたいな狂気が感じられて、うまい。