思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

エンデンジャード・トリック

門前典之
☆☆☆
南雲堂

タイトルの意味としては『絶滅危惧トリック』とでもなるらしい。
蜘蛛手シリーズだが、今回は『建築屍材』の直系とい感じで、建築、というより建設探偵シリーズとも言うべき、実際に建てる時に必要なうんちくが色々登場する。
舞台は伝統的な日本家屋と、現代的な、サイコロを重ねたような建物。
過去編では二つの密室殺人、現代編では4人の死体が転がる大盤振る舞い(^^;)
ただし、新本格としては、メインのトリック、犯人ともに私でも推理できたくらいで、難易度は低め。まあ、要素が多いので、割合的には全体の2割くらいだが(^^;)
探偵小説としての雰囲気は、本格らしくは月あるが、そこまで乗れる感じでもなかったな。
怪我で、一時的に目が見えない探偵、という設定や、探偵と関係者の関わりは面白いが。