思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

Stage I V

☆★

30分ほどのYouTube短編映画。『リモ止め』に先立つこと2年前、リモート体制で製作された自主製作映画。
知らぬ間に別々の個室に監禁された数人の人物に、管理人なる人物から課せらせた「15分以内に笑わせろ」というミッション。それに失敗すると命を落とし、成功すれば、粗品が現れる。どちらも、リアリティのかけらもない、完全に、いわゆるゲーム的設定の映画だ。
リアリティ欠如はおいといて、演技の巧拙、演出、テーマはどうか。編集のテンポは『リモ止め』より上手く、編集だけならストレスはほぼない。これは自主制作作品としては、十分評価できる。
演技としては、ほぼ素人だが、先の編集のテンポでなんとか観るのを止めるほどではない。しかしながは、ゲームマスターたる管理人の演技、ことに滑舌が悪いのはキツいなぁ。
テーマとしては、凡庸で、自殺者を集めた、という設定と合わせても、異常な舞台と、リアリティのない設定でまで語るほどではない。そう考えると、同じくリアリティなしの新本格ミステリのゲーム設定は、意外なプロットと犯人に依るんだなぁ……と再認識。