思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『よりぬき 週刊安全保障』

☆☆☆★
大日本絵画

発売当時、買おうと思いながら、パラパラ見て、高いなあ……と購入を見送ったもの。
刊行当時でも、ニュースを数ヵ月後に読む、という意義が怪しい書籍だったが、それをさらに数年後に読む……。
とは言え、あらあめて、異常に兵器のディテールというミクロにこだわる、ニュース番組という皮を被ったミリオタ番組っぷりにあきれるやら何やら……。
本編でさえ凄い情報量なのに、岡部さんの膨大な脚注が、10ページ以上にわたるので、ページをいったりきたりするのが煩わしい。ここまで注釈(というより補足)が多いんだから、ページ下部にレイアウトして欲しかったなぁ……。

「岡部 ただし固体燃料は燃やし方が難しいの。偏って燃えたりしないで、全体的にキレイに燃えてくれないといけないし、とくに発射直後は大きなパワーがほしいじゃない? 燃料がまだたくさんあって重いから。(その後も)ミサイルの重さの変化やスピードに沿って燃え方を変えていかなきゃならないとか、難しい技術が必要なんですよ。」
弾道ミサイルってこういうふう(放物線状)に(上昇して)飛ぶでしょう? で、(スピードが)いちばん遅くなるのはてっぺんあたりなんですよ。アメリカが開発するSM 3というイージス艦から発射される迎撃ミサイルはそのあたりを狙う。」
ロフテッド軌道
ミサイルを遠くへ届くような角度で発射するのではなく、高い弾道で打ち上げて近い距離に落下させる飛ばし方。せっかく射程の長いミサイルを作ったのにもったいない打ち方だが、弾道の最高点が高くなり、落下速度が速くなるので、迎撃が難しくなる。」