思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『クロノス・コントロール』

『クロノス・コントロール』☆☆★

タイトルからして、タイムリープものかと思いきや、近未来ディストピアSFだった。
世界的軍事ロボット会社が、人工知能の開発に成功したところから始まる。その発表と同時に全世界にミサイルが打ち込まれ、人類は滅亡した、とモノローグが。
はっきり言ってツッコミ所満載。
大量のミサイルはどこから調達したんだよ? とか、軍はどうした? とか(いくら軍事ロボットのシェアが100パーセントでも)。そもそも全滅したと言ってるお前は誰やねん? とか( ;´Д`)
ルック(色調補正)はそれなりだから、そこそこの予算規模の作品かと思いきや、よく見ればアラが見える。そう、内容的には、アメリカのテレビ映画(C級)と大差ない。キューザックが出ているから期待したが、D V Dスルーでよくある内容。ちょっと変わっているのは、普通ならラストのどんでん返しとして登場するコンピュータ側のキューザックが、最初から、主人公達をウォッチしているシーンが頻繁に挿入されることだ。のみならず、主人公と接触したりする。まるでコンピュータ側から『マトリックス・レボリューション』を描いているようだ。
謎と言えば、全てをチェックしているキューザックの目的くらい。ラストには、色々な謎が次々に解決されるのだが、全然驚きがない(^^;)もうひとつ最後に主人公達の目的地であるオーロラの謎が出てきて、すぐ解決する(オチ)が、後出しジャンケン過ぎて、「だから?」としか思えない。老人Aiの人って『アヴァロン』に出てた? そのせいか、どことなく同作や『ガルム』のような押井守映画を思わせる。
主人公の男のほうはアラブ系? で、演技が上手いか下手なのかすら分からない。女のほうはロシア系?こちらのほうがまだ魅力的か。
C Gは山崎貴映画くらい。人型でないほうのロボットは『第九地区』や『ロボコップ』みたいな鳥足タイプ。それがガンダム並みにデカい(@_@) 人間サイズでデザインされたのを無理矢理大型にしたんじゃないかとしか思えない。
ちなみに原題は『シンギュラリティ』で、A iが人類に反逆する、内容を的確に表したものなのになぁ……( ;´Д`)