思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『Jホラー、怖さの秘密』

☆☆☆★
メディアックス

劇場霊』に始まった、いわゆるJホラー映画のほとんどを紹介したムック。テレビやビデオシリーズなどもあるので、全作品とまではいかないが、タイトル単位ではほぼ全作品を網羅していて、そこまで詳しくない私としては、概論としてはほぼ満点の内容では?と感じた。
特に、割愛されてもおかしくないハリウッド版の『リング』『呪怨』シリーズも対等に紹介していて、それによって両国の恐怖感の違いが分かる。すなわち、本書を読めば、恐怖表現には時間的な変遷と、地域(空間)的な違いがあることが分かるのだ(どう違うのかは、観てみないと実感としては分からないのだが)。
小中、鶴田、清水監督などの代表的な監督のインタビューや自身による作品解説もうれしい。ただ、スケジュールの都合なのか、三宅隆太監督など一部のインタビューがなく編集者による解説記事だったのが残念。
そこまで好きではなかったが、この分野も観てみようと思った。