思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ノー・イグジット』
☆☆☆

原題は『クラッシュ・ザ・スカル』。タイトルは、ラストに出て、その意味も分かるようになっているが、気の効いたタイトルとは思えないなぁ。
状況としては『ドント・ブリーズ』と同じで、泥棒に入った家が……というもの。
序盤は、とにかく主人公たちがバカなのでイライラさせられる。『愚行録』みたいなノリを狙ってるのかもしれないが……。
また、カット終わりに毎回少しズームするのも気持ち悪い。
泥棒のために潜入した家が変な家で、閉じ込められる。主人公たちは脱出できるのか?という話。
基本的にはテレビ映画っぽい安っぽさなのだが、薄暗い室内なので、そこまで気にならない。
基本的にはバカにして観ていたら、途中でどんでん返しがあり、少し見直した。ただ、ラストのオチは、もう少しなんとかならんかったものか……。

以下、ネタバレ

乗り物パニック映画の10則じゃないけど、ラストに家から出ない、というのは構成としてあり得ないでしょ?
泥棒のバカなメンバーが頭部を切断されても目が閉じないことの理由も、観客を怖がらせる以外の理由が説明されないのも問題。もしかして医学生理学的にはあり得るのか?
頭をカチ割るシーンが何回も出てくるならともかく、ラストにだけ出てくるんだもんなぁ( ´Д`)
本作最大のトリックは、拉致・監禁されていたと思われた女性が、実はサイコ野郎の妻だった、というものだが、それだとふだんどうしてるんだ?おかしくないか?まるで主人公たちが泥棒に入るのを分かっていたかのようだが、そんな描写も、彼らを罠にかける理由もない。
保安官(低予算ゆえか、貫禄がないんだよねえ)をあっさり射って、躊躇なく止めをさす殺すあたりが楽しい。
今気づいたが、これがラストに主人公たちが犯人に止めをさす(頭蓋骨をクラッシュする)のをためらうのと対照をなしているのか?