思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『バーフバリ 王の凱旋』

メチャクチャ面白いが、前編のほうが好きだなぁ。特に、主人公が息子バーフバリに移って(というか、前編の前半から、三時間も経ってようやく戻ってきたのだ)からは、盛り上がりに欠ける。いや、並みの映画なら、これでも充分面白いけど。バーフバリ父が格好よすぎるのだ。
妃を侮辱されたら、裁判の最中に乗り込んだら、バッサリ首を切り落とすとか、俺たちが「こうあってほしい」ということを容易くやってのける。そこにしびれる!あこがれるぅ!
死に様まで格好よすぎ前編ラストカットと合わせて、映画史に残る死に様までは? まあそれを言うなら、本二部作そのものが映画史に残る傑作なのだが。
基本はケレン味あふれる演出ではあるもののファンタジーではないのに、婚約者との船出のシーンだけはロマンチックさの演出のために現実無視(^_^;)
戦争シーンは『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラスだが、今回は『300』も入っている。ケレン味のためならなんでもパクる貪欲さは香港映画以上。
別に知らなくても楽しめるが、奴隷なのに王の世話役ができるという、階級制度が、日本人にはよく分からないところかも。
オーバーな演出を除いても、唯一、明らかにおかしいと思ったのは、小バーフバリ(世界史的な表記(^_^;))が、閉まる城門へ飛び付こうとしている時に、その向こうにいる相手からの矢が胸に刺さること。矢が壁になっている城門を突き抜けるか、はたまた小バーフバリが城門に飛び付くのではなく、飛び越そうとしていたのでないと、物理的におかしい。本作は、人間だけが人間離れした怪力(ジャンプ力)なだけで、物理法則じたいは無視していないので。ただ、そんなバーフバリだから、実は城門を飛び越そうとしていた可能性も否定できないのだが……。