思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『デモン・シード』
☆☆☆★

原作の持つ背徳感はそれなりに表現されているが、ラストの「一線を踏み越えた感じ」は、子供向け特撮みたいになってしまっているのが残念。
40年前の作品なので、現在の目で見れば、特撮技術的には拙いが、頑張っているのは分かる。CGっぽいが、オプチカル処理/合成を用いたサイケ映像もそうだが、コンピータの肉体となる多面体の表現に注目。ルービック・マジックみたいに展開するのはまだ分かるとして、壊された時にピクセル分解よろしく、正三角錘にバラバラになるというのはいま見ても斬新かつ格好いい。
ラストに、機械生命体の正体を見せる際、がっかり造形とみせかけて……というどんでん返しは巧い。
チラリとおっぱいを見せてくれたり、ある程度は
サービスカットはあるが、本作の肝である受胎シーンは、もっと執拗かつエロく描かないと。それが足りないから、機械と人間の融合(セックス)という異常さ、背徳感が出ないんじゃないかなぁ……。
テーマ的には『2001年』と通じるものもあり、しかしカルト映画になりそこねた、(残念というより)惜しい作品。

ザ・モモタロウ(1)』
☆☆☆☆
久し振りに再読。やっぱり面白いわ。
なんといっても若さ故のパワーが凄い。いちおうストーリーマンガでもあるのに、ギャグが1ページに1つどころか、3つも4つもぶちこまれているのだ。
以前にも書いたが、ギャグ(ボケ)が、ストーリーに繋がっている。つまり、コケたらコケた状態で次の(真面目な?)展開に続くというのが斬新。