思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

ジョジョリオン(10)』
☆☆☆★

今回は康穂が主役というこもあってか、6部のようなスタンドバトル。展開もじっくりめというか、薄いとはいえ、単行本一冊つかっての戦いは、6部の週間時代の1巻である8週ぶんと大差ない読みごたえ(長いと感じる)がある。
岩人間がまたまた登場したということは、やはり「柱の一族」のリメイクであることが確定した。今回のやつは帽子からして、エシディシだな。

前川孝雄『部下を育て、組織を活かす はじめての上司道』を読む

印象に残ったところ

「上司とは部下から見れば「会社(経営層)側の人」であり、その発言の重みはあなた自身が思っている以上に大きいのだということを認識しておきましょう。」

「上司の仕事を「部下を信じ、期待し、任せて、応援し、最後は責任を取る」こと」

「決断経験値こそが人材の価値を上げるもの」

追記
『ソヴェト=ロシアにおける赤色テロル 1918ー23 レーニン時代の弾圧システム』

本書を読むと、ナチスユダヤ人虐殺なんてまだましじゃないかと思えてしまう……。
もちろん、拷問、ガス室以外の殺害がなければ、という前提でだが……。

『ソヴェト=ロシアにおける赤色テロル 1918ー23 レーニン時代の弾圧システム』
S・P・メリグーノフ著/梶川伸一訳
☆☆☆
社会評論社

亡命ロシア人によって、ドイツから24年に出た本が、約90年後に翻訳されたもの(@_@;)
そもそも赤色テロルって何や? という私のような人は、巻末の訳者による長い解説から読むのが必須。そうでなかった私は、人物固有名詞どころか、組織名や出来事の意味もよく分からずに難儀した。ボリシェビキすら、聞いたことがあるレベルだったので。

赤色テロルとは、ソビエト革命後の、権力者サイドの
「民衆がそれを見て、身震いし、悟り、悲鳴を挙げるようにせよ(略)恐怖によって民衆を支配しようとする」
ものである。白色テロルは、民衆による抵抗運動で、要するにボリシェビキ=地球連邦軍、チェー・カー=ティターンズ白色テロル=エゥーゴ、と当てはめると分かりやすいかも。
言うまでもなく赤色テロルは、気まぐれの収監、拷問、強姦、殺人だが、白色テロルも、それに対する報復として、拷問、殺人がある、というところが日本の百姓一揆などとは違うところ。このあたりは大陸ならではの気質なのか、志那史に出てくる残虐描写を連想させる。
ことにチェー・カーの所業は、まんま『北斗の拳』である(というより、真面目な話、北斗の拳の悪者たちの所業は、歴史をきちんと調べた上で描かれているのだ)。

さて、本文はといえば、そんな虐殺、拷問の具体例のオンパレード。読んでいると気分が悪くなるが、反面、具体的な被害者数の、公式発表と実情の違いとか、似たような技術が続くので、読み物としては面白くない。本書は、百年前のジャーナリストによる(百年前に出た)告発本なのだ。
恐らく、文化大革命時の中国や北朝鮮ではまさにこんなことが行われていたのだろう。現在の中国でも似たようなもんか。