思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ジャンゴ 繋がれざる者』
☆☆☆★

序盤はなかなか面白いが、終盤はモヤモヤして、切れが悪い感じ。デカプリオを殺して、女房を取り戻して、めでたしめでたし、でいいじゃない(´д`)なんでそこから20分近く続くのよ…。
本作の良い点は、腹の探りあいのような、意図の読めない会話が続いていると、不意に銃がぶっぱなされる意外性。
本作最大の問題は、ジャンゴが何を考えているかさっぱり分からないこと。作中にあるように、人種的な隷族根性のせいなのか、日本人には、馴染みのない人種というだけなのか…。また、本来は迫害されている黒人に変わって白人たちをバッタバッタと射殺していくシーンは痛快なカタルシスが生じるはずだが、それがない。ジャンゴが単なる乱暴もの殺人マシーンにしか見えないのだ。それは、先の、ジャンゴが苦悩している表現が伝わらないことと、だらだら会話によって、虐待からの復讐のテンションが萎えてしまうのだ。
逆に、序盤はテンポがいいので面白いのだ。
三兄弟を殺したところで終わっておけば良かったのに〜。一時間以内で済んだし。