思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『ウルフ・オブ・ウォー ネイビーシールズ
☆☆☆★

中国版『ネイビーシールズ』。同作以上にプロパガンダ丸出しである。中盤で、外人の潜入部隊を撃滅するくだりなど、政治的にみれば、散々侵略しといて・・・という感じだが、逆に日本の安全保障面では、見習いたいくらい。日本映画ではまずお目にかかれない愛国的演説である。

特殊部隊が主人公だが、ストーリーは、香港映画によくある、外人マフィアへの復讐アクションものと大差ない。なので、現代の軍隊ものなのに、最後にタイマン格闘モノになるのも容易に想像できた。
主人公を演じるウー・ジンってチョウ・マンチェクの別名だったかな?と思って見たのだが、違った。『太極神拳』の超素早い彼だ。
ほとんど20代の女が特殊部隊の司令官だったり、ほとんど日本のアニメのノリだ。司令室も、『JM』みたいなSFっぽいCG処理。つまり設定や物語的なリアリティは関係ないってこと。
本作の見所は、今でもなく武器・装備・兵器類。
直線的かつ薄っぺらそうな戦車やヘリは、独特の魅力があるのは認めざるを得ない。

登場人物がやたら汗だくなのは、対タイ国境がそれだけ暑い、という表現?

以上のような色々な意味でハードな本編なのに、エンディングにはNG集がついているアンバランスさがおかしい。もちろん、NGとは言っても、セリフをとちったりする微笑ましいものだけでなく、アクションシーンで怪我したりする、笑えないものもたくさん。

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