思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

『虚実妖怪百物語(破)』
☆☆☆☆

のっけから、京極堂ならぬ京極夏彦が登場し、謎と不思議について、『うぶめの夏』序盤の京極堂よろしく鮮やかな解説を行う。
その後は、またグダグダの身内会話。何をするにしても、あらゆる可能性を検討する、それだけなら本格ミステリでも定番だが、本作ではそこに馬鹿や身内ならではのやりとりがいちいち入るので冗長になるのだ。
中盤以降、帯にもあった巨大ロボ(実はそう単純なものではない)や、クトゥルー邪神まで登場する。
とはいえ、メインストーリーじたいは、ゾンビものによくある、包囲・籠城・救出作戦という流れに。
ラストでは、京極堂ならぬ水木しげる御大が登場。

虚実妖怪百物語 破 (怪BOOKS)虚実妖怪百物語 破 (怪BOOKS)
京極 夏彦

KADOKAWA 2016-10-29