思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

花神〈上〉 (新潮文庫)花神〈上〉 (新潮文庫)

新潮社 1976-08

再読。
風雲児たち』と登場人物が重複していることが多いので、キャラの顔が生き生きと頭に浮かぶのが楽しい。
まるで小説版『風雲児たち』という感じ。(ほんとは逆だけど)

マスターピース ロールアウト MSZ-010 ダブルゼータ・ガンダムマスターピース ロールアウト MSZ-010 ダブルゼータ・ガンダム

ソフトバンククリエイティブ 2009-07-31

特撮写真が目的の『マスターピース ダブルゼータガンダム』ではよく分からなかった細部や、
模型としての作例紹介が本書。
ホントなら、1冊にまとめてくれるのがユーザーフレンドリーなんだけどねえ…。
全作品に小松原氏の監修が入っているのだろうが、
やはり氏自身の作品であるダブルゼータやデルタの完成度が飛び抜けている。
ダブルゼータに至っては同書よりもさらに改修が施されているほど。それも完成度を上げた、というよりも仕様(解釈または表現方法)を変えた、という趣になっているのが面白いところ。

虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)虐殺器官 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

早川書房 2007-06

これがデビュー作とは信じられない。文章も内容も。
(厳密に言えば「た」の末尾とかに若干校正を入れたほうがいい箇所が気にとまったりはしたが…)
連想したのはアップデートされた『終わりなき戦い』。
ナノマシンで感覚を麻痺させたり、人工筋肉(何の筋肉なのかは終盤で明かされたりする)など、未来の特殊部隊のテクノロジーなどが非常に興味深い。スラングの使い方とかも、翻訳ものを読んでいるかのようだった。
ただ、ほぼこのままで、ラストに「あなたがここまで読んで来た、これこそが虐殺言語を用いてぼくが喋ってきたものだ」と締めれば、「主人公=犯人」であり「読者=被害者=犯人(加害者)」というミステリ(ホラー)になったのになあ…などと思ってしまったりした。
また、どうせならカバーイラストも作中の描写の通り、頭が割れてたり、内蔵が飛び出てたり、歯が見えてたりしてほしかったけどなあ…。