思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

映画

VANISH

☆☆☆20分の短編映画。 人の死体を食べる特殊能力を持つ主人公と、死体処理をなりわいとするもう一人のヤクザ主人公(津田寛治)が出会い、共依存というか、ウィン•ウィンの関係を続けていく。 ラストには、生きている人を消すところで終わる。 映像こそカラ…

『追竜』☆☆★変わった題名だが、邦題は原題と同じ。アンディ・ラウとドニー・イェンが警官と街のごろつきとして宿敵としてのバトルを繰り広げる・・・のかと予想していたら、全然違った。 アンディ・ラウは、警察のボスと結婚して、汚職をしつつのし上がる。 …

『ごろつき』☆☆☆今の目で見ると、高倉健って、若い時は全然格好いいと思わないんだよなぁ。共演している菅原文太は格好いいけど。本作では、二人は朴訥な田舎の若者役を演じている。 二人が貧乏から上京し、健さんがケンカが強かったところから、キックボク…

凶悪

☆☆☆★実話を元にした、という共通点もあるが、どうしても『冷たい熱帯魚』と比較せずにはいられない。予算の大小もあるのだろうが、位置付けとしては『冷たい熱帯魚』ー『凶悪』ー『孤狼の血』みたいな感じ。 『冷たい熱帯魚』には、予算があまりないならで…

『街の上で』☆☆★評価が高かったので期待したのだが、ただのよくできた日常系恋愛映画だった。 後で宇多丸師匠の解説を聴いて納得したのだが、失恋して、どの女の子も魅力的に見える、というシチュエーションをうまく描いている。でもこれ、モテない男に取っ…

『バンカー・パレス・ホテル』☆☆★なんか押井守映画みたい。終末観と、ほとんどがそこそこのサイズのセットが組まれた、作中ではホテルとは言え、地下のシェルターのような場所で終始する。 酸性雨とか、ゴシック調のホテル内部とか、『ブレードランナー』と…

『ブルータル・ジャスティス』☆☆☆★確か宇多丸師匠が「なんてことない掛け合い会話が絶品」だと絶賛してた気がするので期待して観た。 画面というか撮影というのかがしっかりしているから、特に何も起きないようなシーンやカットでも間が持つのが素晴らしいと…

『グッドライアー 偽りのゲーム』☆☆☆★私にとっては『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフ(=イアン・マッケラン)が主演というところに惹かれた。 ただし、解説と邦題を見ると、ネタバレというか、内容が予想できてしまうのが最大の問題。 まあ、イアン…

『大殺陣』☆☆☆☆★東映チャンネルで公開されていたもの。これまた事前情報ゼロだったが、メチャ面白かった。ウィキによれば「1963年の『十三人の刺客』と同じ脚本家・池上金男、工藤栄一監督によるもの」ということらしい。 なるほどそうなのだが、私的にはよ…

ソワレ

☆☆☆★日本映画チャンネルの「月イチ衝撃作」。紹介だけ読んでいると「駆け落ち男女の逃避行」みたいな感じで、全然観る気がなかったのだが、一定以上の内容が並ぶ枠なので、念の為チェック。 オレオレ詐欺グループでバイトしている売れない役者が主人公。彼…

デス・レース

☆☆☆★1年前くらいに、少し観たものの、カメラワークがうるさすぎて、あまりにも見づらいので、開始10分くらいで辞めた映画。今回は他に観たいものもなかったので、隙間にと思って再挑戦。 内容そのものは、『マッドマックス 怒りのデスロード』というか、…

フロッグ

☆☆☆★ケーブルテレビの解説中の「ヘレン・ハント主演の極上ミステリー」という部分に引っかかって観る。 いつまで経っても主演女優が出てこないなぁ・・・と思ったら、はたと気がついた。ローラ・ダーンと勘違いしてたんだね(^_^;)ゞ ヘレン・ハントといえば…

『本日休診』☆☆☆☆事前情報、完全にゼロで観たシリーズ。とある下町の町医者のもとに、いろいろな問題を抱えた患者たちがやってきたり、往診したりする。まあ、『赤ひげ』である(黒澤映画版の製作はこれよりだいぶ後)。あちらは強面の三船敏郎が老医者だっ…

犬鳴村 恐怖回避バージョン

☆☆★MAD的に作られるのならともかく、公式でやってしまった、というのが凄い。 怖い映画が苦手な人にも観てほしい、というのが執念なのか、ネタとして作る精神と時間的な余裕ゆえなのか・・・。 ホラー映画の画面的に怖い部分を、おちょくるようなスーパー(…

博士と狂人

☆☆★ショーン・ペンとメル・ギブソンの共演、というのがウリだったが、考えたら、私はショーン・ペンと言われても、名前を聞いたことがある、というくらいの知識であった(^_^;) 題材としては、オックスフォード英和辞典(を初めて?)編纂するための秘話、と…

『メタルスキンパニック』☆☆☆☆パワードスーツが今頃模型化されるという雑誌「フィギュア王」の記事を読んで、初めて知った、80年代OVA。 そこにも書いてあったが、ストーリーはまあ、おまけみたいなもので、メカ描写を耽溺するためのアニメであり、とりあ…

『仁義なき戦い 広島死闘編』☆☆☆1作目の大ヒットを受けて即製作決定し、3ヶ月に満たずに公開された、という情報を聞くと、前作ほどがんばらなくてもこれで十分では? と思ったりしてしまう。 梶芽衣子が美人なのでとりあえず満足感はある(^_^;) クライマッ…

『パージ・エクスペリメント』☆☆☆★これも事前情報あまりなく観た。作中での社会心理学理論で、半日だけ全ての犯罪が許される、というパージなるイベントがアメリカの1つの地区で実施されることになった。 その設定を聞いた時点で「そんなことあるわけないや…

『キック・アス(日本語吹き替え版)』☆☆☆☆★吹き替え版だと、映画ならではのスラング(またはそれを日本語で表現する)の魅力は明らかに薄れるが、野次馬の言葉など、一般市民のリアクションがよくわかるのが、本作の場合は重要であったりするので、一見の価…

『マチェーテ・キルズ』☆☆★よくわからないまま録画したシリーズ(^_^;) 続編らしいのでパスしていたもの。 映画が始まるや否や、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のパロディのようなチープすぎる予告編から始まる。アサイラム映画の間違いだったか? と思った…

『十三人の刺客』☆☆☆オリジナル版。白黒である。 三池崇史版に比べると、堅実でリアリティはあるが、ケレン味を増したリメイクの意義は十二分にあったのだと納得。 音楽は伊福部御大で、『ゴジラVSメカゴジラ』でのメカゴジラのテーマのメロディが顔を出して…

『予告犯』☆☆☆★映画オリジナルかと思ったら、原作ものか。エンドロールも歌ものではなくインストだし、結構頑張ってる感はあった。 結果的には、サイコものかと思いきや、実はいい話っぽくて、観終わった後の満足感はそれなりにある。 観ていると警察、主に…

『アルプススタンドのはしの方』☆☆☆★評判が良かったので期待していたが、それほどとは感じなかった。甲子園大会地方予選の1コマの、さらに片隅、応援する生徒たちだけにスポットを当てたもの。元は高校演劇で、純粋に観客席だけで構成された舞台劇だったら…

『太平洋奇跡の作戦 キスカ』☆☆☆★北方のキスカ島で窮状に陥っている日本兵を救出した作戦は知っていたが、詳細は知らなかったので、知るために観た。 白黒映画とは思わなかった。主演が三船敏郎で、東宝で、特撮は円谷英二が担当している。観てみれば、軽巡…

『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』☆☆☆★事実を元にしたフィクション、と言うやつかな。 とりあえず三島由紀夫の自決に至る経緯、と言うのを知りたかった。とりわけ市ヶ谷に入ってからを。 本作では、実際のニュースフィルムを使って、いかに当時は左翼…

『ルーシー』☆☆☆☆★台湾が舞台なので、てっきり台湾マフィアかと思いきや、韓国マフィアだと言う。そうか、韓国・フランス合作かと思いきや、韓国は絡んでいない。よくわからない製作体制だが、内容はSFファン必見。 事前情報はほとんどなく、リュック・ベッ…

『キックアス』☆☆☆☆☆ずっと気になっていて観られなかった作品。 一言で言って「最高!」。 一気見した映画は久しぶり。要するに、ボンクラが観たい要素が全部盛りじゃないか! オタク男子がヒーローを妄想し、実際にやってみるが、ディズニー映画みたいには…

『おろち』☆☆☆★楳図かずおの原作は未読。なんとなくダメダメ映画な予感だったのだが、鶴田法男、高橋洋一というホラー映画の専門家がやっているだけあってか、意外と面白かった。 何より衝撃だったのが、「これ、ジョジョの元ネタやん?!」ということ。4部…

ある用務員

☆☆☆★日本映画チャンネルの「月イチ衝撃作」枠だが、他のラインナップに比べたら全然大したことない。 平凡な高校生だが、家がヤクザで、暴力満載の展開、というのは低予算映画ではよくある展開で、そこまで衝撃的な内容ではない。『片腕マシンガール』とか…

『つみきのいえ』☆☆短編アニメ。アカデミー短編アニメ部門を受賞しているらしいが、全然面白くなかった。 海面(湖面?)が上昇するから、それに合わせて上へ上へといえを積んでゆく、という設定がまず納得できない。S F者としては。ボートで材料を供給(買…