2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧
『海賊八幡船』☆☆★さしずめ『パイレーツ・オブ・セトウチ』という感じか。村上水軍に、父の忘形見が赤子の時に堺に拉致されていて、それを取り戻しにいって、その主人公が村上水軍の後継として自覚するまでの海洋冒険・成長物語。 なんと言っても、60年前…
コメディということだが、あんまし笑えなかった。 特に、本作においては、等身大というか、リアルな若者の日常、恋愛について描かれているのだが、最初と最後に出てくる警官。職務質問するターゲット選びもおかしいし、そんな相手に自分の悩みを話すと…
☆★これだけ、観るたびに評価が下がる映画も珍しいかも(´Д`)
『街の上で』☆☆★評価が高かったので期待したのだが、ただのよくできた日常系恋愛映画だった。 後で宇多丸師匠の解説を聴いて納得したのだが、失恋して、どの女の子も魅力的に見える、というシチュエーションをうまく描いている。でもこれ、モテない男に取っ…
『バンカー・パレス・ホテル』☆☆★なんか押井守映画みたい。終末観と、ほとんどがそこそこのサイズのセットが組まれた、作中ではホテルとは言え、地下のシェルターのような場所で終始する。 酸性雨とか、ゴシック調のホテル内部とか、『ブレードランナー』と…
☆☆☆★てっきり『陸軍中野学校』みたいな戦前の特務機関の話かとおもから、映画の照明に関するドキュメントだった(^^;) 日活で白黒時代から活躍し続けている、ベテラン照明マンの熊谷氏へのロングインタビューを基本とした映画。 実際の日活映画の映像も流…
☆☆☆宝田明追悼。共演は弟役に加山雄三(私的には高倉健みたいだった)。 伊福部昭音楽。ラスト前の階段を降りるカットは、特撮でも純音楽でも聴きなれない、爽やかとも悲壮でもない、不思議な伊福部節が聴ける。 東京のモダンなビルを俯瞰して大群衆が続…
☆☆☆★どうも時期的にも『かくて神風はふく』と似たような国策映画らしい。でも、本作ではそこまでの教育的指導っぽさは感じなかった。 まず、映像がボケていると言っても過言ではない30年代の映画に比べると、とりあえず普通に観られる映像であることだけ…
『ブルータル・ジャスティス』☆☆☆★確か宇多丸師匠が「なんてことない掛け合い会話が絶品」だと絶賛してた気がするので期待して観た。 画面というか撮影というのかがしっかりしているから、特に何も起きないようなシーンやカットでも間が持つのが素晴らしいと…
☆☆☆★よくエッチ系映画の代名詞的に出てくるので、気にはなっていたもの。どうせ主演女優の裸だけがウリのC級映画だろうとたかを括っていたら、オープニングから入る襟を正させられた。 音楽がいきなり格好いいと思ったらヘンリー・マンシーニだし、ビジュ…
☆☆★タイトルからすると、『てなもんや三度笠』みたいな(って言っても、見たことないけど)、脳天気娯楽作かと思ったが、よくわからん塩梅の映画だった。 藩の命運をかけた三万両を江戸から京都に運ぶ護衛に、藩主から指名されたのが、通称「ひょうたん」…
☆☆★事前情報なく観た。デブでロン毛、というオタクっぽいおっさんが、実は殺し屋。「ナーメテーター」案件だが、本作ではそれは最初に提示されている。 冒頭で1つの事件を解決し、次の事件が本作の主な内容。とある行方不明(家出?)の娘を連れ帰るとい…
☆☆1937年なので、もしかしてサイレントからトーキーになった直後? 録音や再生環境が不十分で、聞き取れないことを防ぐためなのかわからないが、発音が小学校の学芸会のよう。棒読みスレスレなのが、映画史的には興味深かった。 映画は最初に、盗賊の歌から…
『グッドライアー 偽りのゲーム』☆☆☆★私にとっては『ロード・オブ・ザ・リング』のガンダルフ(=イアン・マッケラン)が主演というところに惹かれた。 ただし、解説と邦題を見ると、ネタバレというか、内容が予想できてしまうのが最大の問題。 まあ、イアン…
☆☆☆☆期せずして、これまた黒澤明脚本。主演は三船敏郎と志村喬。事前情報なしで観たのだが、これ監督を伏せて観させられたら、誰もが完全に黒澤監督作品だと思うんじゃないかなぁ。 主演二人もそうだが、仇を待つ情報収集や、いざ待ち伏せるシーンなどが『…
☆☆☆★伊福部音楽ということは知っていたので、それを目的に観たのだが、オープニングで音楽は佐藤勝となっていたので「あれ?」と思った。もしかして一部だけ伊福部昭が作曲した曲が使われているのか? と思って聞き耳を立てていたのだが、それもなかった。 …
☆☆☆★名作のリメイクかつ、ザック・スナイダー監督ということで、観とくべきかな……。 序盤はスピーディーに展開。というか、あまり覚えていない(^^;) とにかく、ゾンビ映画の序盤は続編や、『ゾンビランド』のようなメタ趣向の強い、一部の例外を除けば、…
『大殺陣』☆☆☆☆★東映チャンネルで公開されていたもの。これまた事前情報ゼロだったが、メチャ面白かった。ウィキによれば「1963年の『十三人の刺客』と同じ脚本家・池上金男、工藤栄一監督によるもの」ということらしい。 なるほどそうなのだが、私的にはよ…
『北陸代理戦争』☆☆☆★東映実録ヤクザものシリーズ。感覚的には『仁義なき戦い』シリーズ4作品目? 菅原文太や金子信雄は出演していないが、他の役者はだいたい続投している。ただし、役は全然違う。地井武男の妹役の高橋洋子(『エヴァ』の人とは同姓同名の…
『野獣の刺青』福田洋 ☆☆☆☆ 光文社ノベルス事件の詳細を知りたかった「三菱銀行北畠支店強盗事件」についての本はなかったので、情報を調べてネットで中古書を買ってのがこれ。内容もあまり良くわからなかったが、本書は、いわゆる「ノンフィクション・ノベ…
☆☆☆★日本映画チャンネルの「月イチ衝撃作」。紹介だけ読んでいると「駆け落ち男女の逃避行」みたいな感じで、全然観る気がなかったのだが、一定以上の内容が並ぶ枠なので、念の為チェック。 オレオレ詐欺グループでバイトしている売れない役者が主人公。彼…
☆☆☆★ケーブルテレビの解説中の「ヘレン・ハント主演の極上ミステリー」という部分に引っかかって観る。 いつまで経っても主演女優が出てこないなぁ・・・と思ったら、はたと気がついた。ローラ・ダーンと勘違いしてたんだね(^_^;)ゞ ヘレン・ハントといえば…
☆☆☆★1年前くらいに、少し観たものの、カメラワークがうるさすぎて、あまりにも見づらいので、開始10分くらいで辞めた映画。今回は他に観たいものもなかったので、隙間にと思って再挑戦。 内容そのものは、『マッドマックス 怒りのデスロード』というか、…
☆☆☆☆モルゴス亡き後のサウロンと善の勢力との戦いが語られる。これこそ、『指輪物語』の前史というべき部分である。映画6部作にも映像化されている出来事も多い。 最大の驚きは、サウロンが当初はエルダールたちと同じ人型であった、そして、海の西、ヌメノ…
☆☆☆☆安彦良和劇場アニメは全部観たつもりだったが、高校生で観た『ヴィナス戦記』と、先日観た『クラッシャージョウ』がごっちゃになっていただけで、これが残っていたのだった。 本作は、ギリシア神話を、『ガンダム』的な演出で描いたもの。演出という…
トールキン/田中明子訳 ☆☆☆☆ 評論社3つに別れたシルマリルが失われ、モルゴスが倒されたところで終わる。 430ページ1段組みなのだが、めちゃくちゃ時間がかかった(月曜から次の火曜まで)。これは『指輪物語』ばりに文字が小さく、おまけに1行開けどこ…
『超撥水と超親水』辻井薫 ☆☆☆★ 米田出版
冷たい熱帯魚 ☆☆☆★確かにキツイ映画。グロ描写もそうだが、平凡で冴えない中年の父親がとんでもないことに巻き込まれる、という意味でも。物心両面において追い込まれる。 この映画の衝撃を最大限に楽しむには、事前情報は少なければ少ないほどいい。 な…
『本日休診』☆☆☆☆事前情報、完全にゼロで観たシリーズ。とある下町の町医者のもとに、いろいろな問題を抱えた患者たちがやってきたり、往診したりする。まあ、『赤ひげ』である(黒澤映画版の製作はこれよりだいぶ後)。あちらは強面の三船敏郎が老医者だっ…
☆☆★MAD的に作られるのならともかく、公式でやってしまった、というのが凄い。 怖い映画が苦手な人にも観てほしい、というのが執念なのか、ネタとして作る精神と時間的な余裕ゆえなのか・・・。 ホラー映画の画面的に怖い部分を、おちょくるようなスーパー(…