思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『キック・アス(日本語吹き替え版)』☆☆☆☆★吹き替え版だと、映画ならではのスラング(またはそれを日本語で表現する)の魅力は明らかに薄れるが、野次馬の言葉など、一般市民のリアクションがよくわかるのが、本作の場合は重要であったりするので、一見の価…

『スパイダーVSマン』☆☆☆★どう考えてもZ級の臭いがプンプンするぜ! という感じで、ダメ元で観たが、意外と良いところもあった。 原題は『SPIDERS 3D』。 内容といえば、最初は『ミミック』で、クモが大量に出てきてからは『スターシップ・トゥルーパーズ』…

8日で死んだ怪獣

☆☆コロナ騒動下で作られた岩井俊二監督映画ということもあり、一見良さげな感じに作ってあるが、私的には全然ダメ。色んな意味でキチガイ映画、またはツッコミ不在のコントにすぎない。『ビジュアルバム』とか、バカリズムとか? 不条理系お笑いコントには…

蒼き鋼のアルペジオ(22)

 ☆☆☆☆群像のイ401捜索、白鯨のアメリカ大陸突入作戦、日本の海軍大学祭後、そして武蔵の北海突破作戦が描かれる。 面白いことは面白いが、次のステージへのプロットの駒を揃える感じで、特筆すべき事項はない。敢えて言えば、硫黄島のマンガ表現が、『…

キック・アス

 原作:マーク・ミラー/作画:ジョン・ロミータJr. ☆☆☆☆★ 小学館集英社プロダクション映画とは違うが、このアメコミ版には確かな魅力がある。 映画にはスピーディーさ、クールさ、何よりもヒットガールのキュートさ(萌え(^^;))があった。 こちらには、…

叱らない、褒めない、命じない。

 岸見一郎+小野田鶴 ☆☆☆☆ 日経BP社『嫌われる勇気』に代表される、日本のアドラー心理学。 いち社員や、個人としとは割とすんなり理解はできる。 だが、組織のリーダーとして、部下の指導や教育を「命じられる/任務とさせられる」リーダーという立場から…

『十一人の侍』☆☆☆☆考えたら、タイトルからして明示している、というか、当時の観客なら内容は容易に想像がついたのだろう。『十三人の刺客』に『七人の侍』的な演出を加え、『忠臣蔵』の構造に入れ込んだ映画。 言い換えれば、『忠臣蔵』という入れ物(構造…

『マチェーテ・キルズ』☆☆★よくわからないまま録画したシリーズ(^_^;) 続編らしいのでパスしていたもの。 映画が始まるや否や、『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』のパロディのようなチープすぎる予告編から始まる。アサイラム映画の間違いだったか? と思った…

『十三人の刺客』☆☆☆オリジナル版。白黒である。 三池崇史版に比べると、堅実でリアリティはあるが、ケレン味を増したリメイクの意義は十二分にあったのだと納得。 音楽は伊福部御大で、『ゴジラVSメカゴジラ』でのメカゴジラのテーマのメロディが顔を出して…

『予告犯』☆☆☆★映画オリジナルかと思ったら、原作ものか。エンドロールも歌ものではなくインストだし、結構頑張ってる感はあった。 結果的には、サイコものかと思いきや、実はいい話っぽくて、観終わった後の満足感はそれなりにある。 観ていると警察、主に…

海洋堂創世記

樫原辰郎 ☆☆☆★ 白水社著者は、(知らないので、申し訳ないけど)名もない映画業界人。その人から見た、海洋堂版『アオイホノオ』である。 模型ファンなら知らない人はいない、というメーカー海洋堂。食玩のパイオニアで、私的には『ファイブスター』のガレ…

海底47m

 ☆☆☆★サメ映画いがの何物でもないのだが、アサイラム系のふざけたものではなく、『ジョーズ』直系かつ、余計な要素をなるべく排除した、実に好感の持てる映画。 メキシコだかどこかにやってきたら二人の女性(姉妹?)。 サメ・ウォッチングのためにケージ…

地球最終戦争 ロボット・ウォーズ

 ☆☆以前『タマフル』の『パート2、3特集』で高橋ヨシキ氏が紹介してしていたことで知った映画。アメリカのコマ撮りロボット映画である種有名な『ロボジョックス』の2だか3なのだそうだ(面白いという理由で紹介してわけではない。ここ重要!)。 はっ…

『アルプススタンドのはしの方』☆☆☆★評判が良かったので期待していたが、それほどとは感じなかった。甲子園大会地方予選の1コマの、さらに片隅、応援する生徒たちだけにスポットを当てたもの。元は高校演劇で、純粋に観客席だけで構成された舞台劇だったら…

『太平洋奇跡の作戦 キスカ』☆☆☆★北方のキスカ島で窮状に陥っている日本兵を救出した作戦は知っていたが、詳細は知らなかったので、知るために観た。 白黒映画とは思わなかった。主演が三船敏郎で、東宝で、特撮は円谷英二が担当している。観てみれば、軽巡…

『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』☆☆☆★事実を元にしたフィクション、と言うやつかな。 とりあえず三島由紀夫の自決に至る経緯、と言うのを知りたかった。とりわけ市ヶ谷に入ってからを。 本作では、実際のニュースフィルムを使って、いかに当時は左翼…

『ルーシー』☆☆☆☆★台湾が舞台なので、てっきり台湾マフィアかと思いきや、韓国マフィアだと言う。そうか、韓国・フランス合作かと思いきや、韓国は絡んでいない。よくわからない製作体制だが、内容はSFファン必見。 事前情報はほとんどなく、リュック・ベッ…

わんぱく王子の大蛇退治 再

 ☆☆☆☆何度目かの再見。 何度も観ても、よくできてるわ。 普通にアニオタ的視点で観ても(これを普通と言えるのか?(^^;))、こと人間の動きと顔の演技、という点においては、現在のレベルに全く引けを取らない。それどころか、チャンバラや地団駄を踏むあ…

おもしろサイエンス 水の科学

神崎愷(やすし) ☆☆☆☆ 日経工業新聞社 「マイナス20℃では水分子はまだ運動していて、食品の保存には十分ではなく、長期保存することができません」「超純水は(略)再び空気が溶け込んだり、容器から溶け出す不純物で、放置すれば直ぐに汚染してしまいま…

『キックアス』☆☆☆☆☆ずっと気になっていて観られなかった作品。 一言で言って「最高!」。 一気見した映画は久しぶり。要するに、ボンクラが観たい要素が全部盛りじゃないか! オタク男子がヒーローを妄想し、実際にやってみるが、ディズニー映画みたいには…

『おろち』☆☆☆★楳図かずおの原作は未読。なんとなくダメダメ映画な予感だったのだが、鶴田法男、高橋洋一というホラー映画の専門家がやっているだけあってか、意外と面白かった。 何より衝撃だったのが、「これ、ジョジョの元ネタやん?!」ということ。4部…

パットン大戦車軍団

 ☆☆☆戦車目当て。そういう視点からすると、なかなか微妙な作品。少なくとも、史実に忠実か、というと全然タメ。アメリカもドイツも、敵も味方もパットン・ファミリーなのだ。シャーマンもタイガーも出てきやしない(´Д`) まあ、20世紀の映画はだいたいそ…

アドラー心理学 シンプルな幸福論

岸見一郎 ☆☆☆★ KKベストセラーズ病気や死についてのことが特筆すべき内容くらいで、あとは著者の類書と大差ない。 著者の解説によれば、他のことでは優れた洞察をみせるアドラーも、さすがに死についての洞察に関しては、仏教にせまることは出来なかった…

ヒメアノール

 ☆☆☆★日本映画チャンネルの概説だけで見たけど、その枠に入れられていないことがおかしいくらい、「月イチ衝撃作」なみの映画。 主演がジャニーズの森田剛とされてるけど、ヒロインを含めた男女4人がほぼ同格で主役やね。敢えてひとり挙げるなら、ドラマ…

ある用務員

☆☆☆★日本映画チャンネルの「月イチ衝撃作」枠だが、他のラインナップに比べたら全然大したことない。 平凡な高校生だが、家がヤクザで、暴力満載の展開、というのは低予算映画ではよくある展開で、そこまで衝撃的な内容ではない。『片腕マシンガール』とか…

アス

  ☆☆☆★最初は良かったけど、進むに従って萎えてきた(´Д`) シリアスに見えて、設定だけでいえば、邦画でたまにやらかした作品みたいなバカ映画。あるいはトンデモ映画。 特にラストに行くにつれ、『シャイニング』とか、キューブリックの影響を強く感じた…

雄呂血

☆☆☆1925年の邦画。今まで見た邦画で一番古い記録更新か。なにせ無声映画。日本映画チャンネルでは、いまの弁士が声を充てている。BGMも落語の出囃子みたいな編成で弾いてるのかな? 特にクライマックスの捕物シーンでは、ちょっとひどいくらいのアンバラン…

  『あの事件を追いかけて』大畑太郎+宮﨑太郎 ☆☆☆★ アストラ週刊誌の連載のような内容だが、特に掲載誌は書かれていない。世間に衝撃的を与えた事件の現場、というか現地に赴き、住民に当時の事情を訊く、というルポ。 『冷たい熱帯魚』の元ネタたる、…

『つみきのいえ』☆☆短編アニメ。アカデミー短編アニメ部門を受賞しているらしいが、全然面白くなかった。 海面(湖面?)が上昇するから、それに合わせて上へ上へといえを積んでゆく、という設定がまず納得できない。S F者としては。ボートで材料を供給(買…

『劇場版 仮面ライダービルド Be the One』☆☆終盤は熱心に観ていなかったこともあって、設定を忘れていたが、まあストーリーは、バディが敵に操れ、周りがみんな敵になる、というそれだけ。勝利する理由も特になく、都合よく奇跡が起きるだけ。 川井憲次ファ…