思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

地球が静止する日

☆☆☆★原作は未読なので、この映画だけの感想だが、『2001年』から続く宇宙人侵略もの。 リメイク元の映画のスチールとかのイメージでは、本作のメインビジュアルは、全身金属で、顔に一本スリットが入った宇宙人だろう。本作のそれは、どう見てもペプシマンの…

死ねばいいのに

京極夏彦 ☆☆☆☆ 講談社文庫誰もがぎょっとする題名だが、ほとんどの人がそこから想像する内容とは逆のベクトルの話だろう。他人への悪意ではなく、自分の人生との向き合い方を示唆する作品なのだ。カバーと口絵に菩薩の立体イラストがあるように、ある種の仏…

将の器 参謀の器

童門冬二 ☆☆☆★ 青春文庫こんなタイトルなのに、まえがきでいきなり 「いま働くひとのほとんど(略)ことさらに参謀という存在がもとめられているわけではない。(略)いまはだれでもが将であり参謀である時代だ」 ときた。じゃあ参謀は(題名にも)いらんや…

重巡 高雄

西村誠著/松野正樹CG製作 ☆☆☆☆ 双葉社高雄型重巡洋艦をCGで再現した、字義通りのスーパーリアル・イラストレーション。 モデラー目線では、超絶技巧の1/350よりも詳細で、模型を作らなくてもいい気になるくらいだ(^^;) なんと言っても細いところが模型では…

2010

☆☆☆★久しぶりに再見。しかも前半を観てから、後半までの間にだいぶ間が空いた(^^;) ブルーレイではなくDVD、ということもあるかもしれないが、なんとも画面が古臭い。主人公のロイ・シャイダーの顔も(^^;) レオノフ号(シド・ミードのデザイン!)は格好いい…

スカイライン 奪還

☆☆☆☆完全に『映画秘宝』案件だ(^^;) 前作『スカイライン 侵略』も色々な意味で楽しめる逸品だったが、本作はマニア好み。序盤はロシアのSF映画みたいな、CGで頑張ってる、良くも悪くも普通の続編。 エイリアンの宇宙船に取り込まれ、脱出した後半は、舞台が…

巨星

ピーター・ワッツ著/嶋田洋一 ☆☆☆☆ 創元SF文庫『天使』☆☆☆★ AI搭載の兵器が知性を獲得する? という話。伊藤計画とか、国内ものでもよくある設定。『遊星からの物体Xの回想』☆ 映画を、宇宙人目線で描いた作品。便乗企画アンソロジーとかでよくある感じ。…

巨星

ピーター・ワッツ著/嶋田洋一 ☆☆☆☆ 創元SF文庫『天使』☆☆☆★ AI搭載の兵器が知性を獲得する? という話。伊藤計画とか、国内ものでもよくある設定。『遊星からの物体Xの回想』☆ 映画を、宇宙人目線で描いた作品。便乗企画アンソロジーとかでよくある感じ。…

「繊細さん」の本

武田友紀 ☆☆☆★ 飛鳥新社テレビ『世界一受けたい授業』で紹介され、完全に私のことやん? と思った。 ある程度尺を取っていたので、それ以上のことは載っていないだろうとは思いつつ、図書館も閉まっているので買ってみた。 対処法としては、他のビジネス書な…

『デス・ウィッシュ』 ☆☆☆★元ネタ『狼よさらば』を観たところなので、比べやすかった。 最大の相違点は、ブルース・ウィリスが主役、というところに尽きる。 前作はチャールズ・ブロンソンだったので、当時はマッチョ俳優だったのかもしれないが、少なくとも…

竜のグリオールに絵を描いた男

ルーシャス・シェパード著/内田昌之訳 ☆☆☆☆ 竹書房文庫まず、全長1マイルにおよぶ、魔法で仮死状態にされた竜のいる町、という設定を思いついた時点で勝ち、と言える。実際、似たような設定のアニメも観たような気もする(思い出せないけど)。 本作は、そ…

そしてミランダを殺す

ピーター・スワンソン著/務台夏子訳 ☆☆☆☆ 創元推理文庫なんと言っても帯の「3回驚く」というアオリに惹かれざるを得ない。 タイトルから『アカロイド殺し』を連想せざるを得ないのだが、これは内容を知った上で、出版社が敢えてつけたのか、売らんがため…

青き鋼のアルペジオ15

☆☆☆★やっぱり絵柄がかわったのが痛い。これまでは、シャープな線が劇画的なシリアスさを醸し出していた。 14巻からの絵では、アニメ、ラノベイラストの延長上でしかなく、物語や謎解きのテンションも緩んだことと相まって、一気に興味も萎えてしまった。 ま…

ドラえもん のび太と鉄人兵団

☆☆☆★再見。35年ぶりくらい……?(^^;)改めて観ると、いかに今のテレビシリーズの作画レベルが上がったかと驚かされる。逆に、当時はテレビと映画の作画の差があまりなかったんだなぁ……とも。 まず、脚本的に、ある一点を除いて整合性がきっちり取れているの…

青き鋼のアルペジオ14

新章開幕……なのだが、 ……あれ? 絵が違う?? アニメに合わせて絵柄を寄せた? 他の連載に対応するためにキャラ作画担当を変えた?(作者は一人ではなく確か3人からなるグループ) 前巻までのテンション(誤用のほうじゃなく、緊張感)はどこへやら。もちろ…

『マインド・ゲーム』

☆☆☆★ぶっとんだ作画、ぶっとんだストーリー、ぶっとんだ声優の演技、の三拍子揃った怪作。 また、何がすごいって、それが長編映画として作られた、ということ。『アニマトリックス』や『パトレイバー リブート』が入っていたなんとか映画祭みたいに短編オム…