思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『ゴジラVSメカゴジラ』 ☆☆☆★『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』でオマージュされていた元ネタの確認の意味も込めて再見。 音声解説は数年前にも観てますが、普通に観るのは10年以上ぶり?

『クボ 二本の弦の秘密』 ☆☆☆★ずっと「クボニ」だと思ってた(^_^;) 米国人が、日本の時代劇を、明らかにおかしい点がなく作り上げた、というだけでも凄い。 もちろん、細かく言えば、ムーンキングが「中国」っぽいとか、ツッコミ所はいくつもあるのだが…。 …

『ローリング・サンダー』 ☆☆事前情報なく、タイトルの格好よさだけで観てみた(^_^;) 原題も同じ。 ベトナムで捕虜となり、拷問も経験した少佐が、数年ぶりに帰国してみたら、妻は死んだと思って隣の男といい仲になってるし、拷問のブラッシュバックにも苦し…

『だまされた! 「だたしのプロ」の心理戦術を見抜く本』多田文明 ☆☆☆★ 方丈社数多くの事例を紹介したこれまでの本と違い、ある程度角度を変えて、騙しの手口別に、一冊の本としてまとめたもの。ただし、内容的には類書と同じ(^_^;)「だまされないためには金…

橋場剛『優れたリーダーに変わるたった1つの行動』を読む「最大の理由は「自身が成功体験をもっている」という認識をもっていないからです。(略)成功事例を引き出すには(略)『最近、競合他社に勝った商談はありましたか?』といったように、より具体的…

『フューチャー・プレゼンス』ピーター・ルービン著/高崎拓哉訳 ☆☆☆★ ハーパーコリンズ・ジャパン「VRとは(略)「本質的に現実と同じもの」(略)「実質現実」といったニュアンス」という訳者の解説があるが、VRにおける過去・現在・未来を紹介したもの…

『百億人のヨリコさん』 ☆☆☆★ミステリーのようだが、SFであり、ホラーであり、アンチ・ホラーでもある。作者の見解の混じった(士郎正宗みたいな)脚注が大量にあったり、貧乏学生寮のディテールが細かかったり(いしいひさいちか吾妻ひでおみたい)する導入…

『三人の女性への招待状』☆☆☆★町山推薦の未ソフト化映画。晩年を迎えた富豪が、過去に関係のあった女性のうち、特に名のある三人に、遺産を渡す旨の手紙を出す。 その裏には何か思惑があるが、観客には明かされない。その計画のために、一人の応募してきた男…

『作家の人たち』倉知淳 ☆☆★ 幻冬舎東野圭吾『超・殺人事件』や、野崎まどの某短編集を代表とするミステリー業界をネタにしたバカ短編集。トリックと言えるようなものがあるのは『押し売り作家』くらいで、あとは完全なバカミスならぬ「下らない小説」である…

『グリーン・ランタン』 ☆☆★金をかけて凄いCGに仕上げても、内容が凡庸なら面白くならない。その内容は、60年代のそれと全く変わらないのだ。 宇宙には緑の光を元にした、種族を超えたヒーロー集団グリーン・ランタンたちがいて、宇宙の平和を脅かす悪と戦っ…

『吸血姫美夕 朔(3)』垣野内成美 ☆☆☆★ 秋田書店カバーイラストだけでもう充分です……(T_T) この巻では、時雨なる家系が登場する。このへんは『夕維』たちの「池」の一族をイメージすると分かりやすいだろう。 そこへ、雪女現象を前兆に、冷羽が登場。こち…

『風雲児たち〈幕末編〉(32)』みなもと太郎 ☆☆☆☆ リイド社生麦事件を経て、京都では島田左近暗殺など、まさしく幕末してきた。 特に生麦事件は、教科書では2、3行で片付けられた(と思う)事件のディテールが、現場にいるかのごとく、いや背景や周辺事情…

『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』☆☆☆『……パレスチナ戦線』が第1作で、本作は原題にもあるように『2』なのだ。こんな順番入れ替わり輸入は、香港映画にちょくちょくある、逆に香港映画以外ではあまりないパターンである。 いちおう主人公の元上官の回想とか(…

『へんな仏像』本田不二雄 ☆☆☆★ 学研各地の、いわゆる「秘仏」を写真1~3枚と文章1~1.5ページで解説したもの。実に色々な神仏像があるものだと感心する。美術や歴史の教科書には載っていないが、広く見聞を広められる。良い『見仏記』である。「日本人…

見波利幸『究極のモチベーション 心が折れない働き方』を読む印象に残ったところ「自律性かフィードバックがゼロになると(略)モチベーションはなくなってしまう」「アクションプランを作ったら(略)自分が目標を達成したときに「やったぞ!」と、いちばん…

『ぽんこぽこ書房 小説玉石編集部』川崎昌平 ☆☆☆★ 光文社雑誌『小説宝石』をモデルにしたとおぼしき、某小説雑誌を舞台にした編集者たちの物語。 『編集王』や、『作家刑事毒島』、折原一ほかの小説家をテーマにした小説を読んでいれば、基本的なところはよく…

『怪物はささやく』 ☆☆☆★『不肖・秋山優花里の戦車映画講座』でしか知らないが、『オーガストウォーズ』もこんな感じ? 学校ではいじめに遭い、家に帰れば母親は不治の病、おばあちゃんはガミガミうるさい、という男の子が、夜中に怪物に遭う、という中二病…

『ジョジョリオン(20)』荒木飛呂彦 ☆☆☆★うーとも先生は、「うーとも・何某」ではなく「うー・ともき」だったのか…。後付けかな?(´д`) ヤツは、エシディシとグリーン・デイを合わせたような感じ。 『ドクターX』のパロディはセンス最悪だが(´д`) 矢印を貼…

『エル』 ☆☆☆★ポール・バーホーベンはオランダ人らしいが、フランスで撮っていることもあってか、ほとんどフランス映画、という感じ。 要するに、明確な起承転結も、めでたしめでたし、という問題が解決しておしまい、という終わり方でもない。 「色々あった…

『身近なアレを数学で説明してみる』佐々木淳 ☆☆☆ ソフトバンク サイエンス・アイ新書タイトルから予想される通りの内容だった。 著者が自衛隊ということが意外たが、まえがきにあるように、防衛大学や青年幹部学校での数学の先生、と聞けば納得。

『盤上に死を描く』井上ねこ ☆☆☆★ 宝島文庫竹本健治に『将棋殺人事件』というミステリーかあるが、本作は『詰将棋殺人事件』というに相応しい作品。 デビュー作ということと、ふざげたペンネームから、若手かと思いきや、作者は65歳。 ミステリーとしては、…

映画 『バタリオン ソ連婦人決死隊VSドイツ軍』 ☆☆☆★どうしでもゾンビ映画『バタリアン』を連想してしまうので、こういう作品こそ、『乙女たちの戦場』みたいな邦題をつけるべきだろう。字幕なので、本当に原語でも「バタリオン」と言っているのが分かるから…

『検察の”罠“』伊勢崎龍 ☆☆☆★ 青志社経済案件を依頼された弁護士が、冤罪で告訴された事件を描く、サスペンス。 和久俊三みたいなハード法廷もの。裁判の手続きがほぼそのまま書かれているので、堅苦しい。 章タイトルも素人っぽくてこなれていない。文体も…

茅嶋康太郎『過労死にならないためにできること 会社や仕事につぶされない働き方・休み方』を読む印象に残ったところ「職場で無防備に人を「信用」してはいけません。 「信用」とは、裏付けや根拠があるから信じること。 「信頼」とは、裏付けや根拠がなくて…

『象を撫でる』 ☆☆☆★とある映画づくりに関わった人間模様を描いた映画。 関係者とは、監督、脚本、俳優、撮影誘致、果ては脚本印刷所まで。 はっきりいって事件らしいドラマチックなことはなにも起きないまま、終わるのだが、妙に目が離せないのは演出の巧さ…

『ダンシング・ウィズ・トムキャット』夏見正隆 ☆☆☆☆ 朝日文庫 『空母いぶき』とも通じる、現代架空戦記ものとでも言うのかな? 設定が面白い。開発が遅延しているF35配備までの繋ぎとして、米海軍でモスポールされていたF14と、空母キティホークを買い付け…

『火星無期懲役』S・J・モーデン著/金子浩訳 ☆☆☆★原題は『One way』。『火星縦断』や『火星の人』等に連なる、ハードSF系の火星サバイバルもの。 本作独自のアイデアとして、実質終身刑の服役囚を火星に送って、基地建設をさせる。確かに復路を考慮しない…

『一冊でわかる 楽器ガイド』廣兼正明監修 ☆☆☆☆★ 成美堂出版タイトルから期待される内容を十二分に満たしている。ほぼ百点の内容でしょ? 楽器の歴史、構造、音色の特徴、演奏方法、姉妹楽器、そして印象的な楽曲の紹介(欄外だが、それぞれ3曲ほど)まで。…

『鬼畜の家』深木章子 ☆☆☆☆ 原書房同名のノンフィクションがあるが、まさに育児放棄・子供殺しの親の事件と、尼崎連続殺人事件のオバハンを合わせたような発想から来ている。 それを、宮部みゆきや恩田陸のように、探偵が色々な関係者に話を聞くモノローグだ…

追記 『ゴジラ』次回作予想(^_^;)モナーク本部に攻めてきたテロリストに対し、チャン・ツィイーが大活躍!(してくれるといいなぁ…。中国のリン博士のほうにね) ミニラくらいに成長したコングとゴジラは、序盤で戦うが、テロリストがギドラの首を元にして培…