思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『機龍警察』月村了衛 ☆☆☆☆★面白い。基本は逢坂剛の『百舌』シリーズや、楡周平の『朝倉』シリーズ、麻生幾のような国際謀略もの。 警視庁特捜部が駆るのが龍騎兵なる最新兵器で、旧式のそれと合わせて、レイバーとパワードスーツのような関係。個人的にイメ…

『いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由』 ☆☆☆☆「例えば一万ドルの債務の場合、1ドル1000ウォンで借りた時は、世界万ウォンの価値しかありませんが、ウォンの暴落で1ドル2000ウォンになってしまったら、2000万ウォンを用立てて返さなければいけなく…

佐々木繁範『なぜ、優れたリーダーは「失敗」を語るのか』を読むタイトルの答えは、要するに、失敗と向き合い、なぜそうなったのかを探求し、そこから何を学ぶべきなのか、学んだのか?を理解、実践したから、ということ。それができればネガティブな感情に…

『世界侵略:ロサンゼルス決戦』 ☆☆☆これは低予算なのか、大作なのか、よくわからん(タイトルはいかにもB級なのだが)。 『インディペンデンス・デイ』のように、宇宙人が問答無用で侵略してくる話なのだが、映画じたいは海兵隊の1部隊だけに焦点を当てて…

小倉広『33歳からのリーダーのルール』を読む「年上の部下に対してはこう接した方がうまくいく。つまりは「人間として年長者をきちんと敬うこと」だ。しかし、役割として「君が決定し、不必要に決断を委ねてはならない」」「事実上は上司がすべてを把握して…

『世界スパイス紀行』カラスヤサトシ ☆☆☆★『日本びっくりカレー』二冊の続編というべきなのか?連載としては続きで、本書の冒頭でも言及されているが、テーマ的には狭く、地味になっている。 とは言え、やってることは世界の(スパイス)料理の紹介なので、…

『新検察捜査』 ☆☆☆前の「法曹三部作」は、法曹界の問題点を指摘する意欲作だったが、今回は楡周平ばりのリーガル・サスペンスという感じだ。ちなみに前作の記憶はほとんどなく、主人公の女検事が前作に登場していたかどうかすら覚えていない(^_^;) 彼女が立…

『闇の喇叭』有栖川有栖 ☆☆☆ 講談社トリック自体はいかにも新本格的な、現実味のないものだが、フーダニットとしてはまあまあ。 それよりも、パラレル日本ともいうべき世界設定こそが作者が書きたかったものだろう。日本に三発めの原爆が落とされ、北海道が…

『「食人文化」で読み解く中国人の正体』黄文雄 ☆☆☆★ ヒカルランド表紙にアオリが書いてあったりと、コンビニに売ってる五百円のアングラ本のようだが、中身はちゃんとした論文。書いていることじたいは、10ページもあれば十分な内容だが、秦漢時代からの中…

『大日本サムライガール(1)』 ☆☆☆☆街頭で拡声器をもって演説する極右美少女。彼女の野望は独裁者となって日本を叩き直すこと。 一見、ラノベならではのキャッチャーな設定だけで、中身は大したことないのかと思いきや、その主張は(右か左の二択なら右翼…

『キメラ 満洲国の肖像』山室信一 ☆☆☆ 中公新書新書版で三百ページだが、ハートカバーで実質的な中身は五百ページくらいのボリュームがある。秦郁彦の本みたいな感じ。タイトルが「満州」ではなく「満洲」であるところに好感を持ったのだが、著者のスタンス…

『厨子家の悪霊』 ☆☆☆☆『厨子家の悪霊』☆☆☆☆ 初読時にはあまりのドンデン返しぶりにクラクラしたものだが、久しぶりで内容を忘れていたのに、それほどでもなかった。『解決ドミノ倒し』とか、もっと前衛的なのを読みすぎたのかもしれない。ただし、本格とし…

『the next generation パトレイバー首都決戦』 ☆☆☆中盤までは「押井監督の実写作品にちょくちょくある、地味/退屈な映画か?」とかなり不安になったが、敵のアジトに突入しての銃撃戦からはなかなかの盛り上がり。薬莢が地面に落ちる音が大きいのが迫力(^_…

『生け贄』 ☆☆☆★新興宗教ものにして横溝的一族連続殺人もの。探偵が後半に登場すると一気に事件が解決するあたりも神津恭介を彷彿させて微笑ましい。 白いサメ「タイガ」の正体は? 『車田水滸伝(1)』 『リングにかけろ』から『星矢』までの車田キャラが…

『彷徨える艦隊(10)』 ☆☆☆☆地球へ降り立ったと思ったら、アライアンス本星へ戻り、トンボ帰り的に捕虜奪回の任務。その後はダンサー族の護衛として特務艦隊を抽出。ダンサー族を見送って戻ったら、黒い艦隊との交戦。六百ページ近いボリュームにラノベ5冊…

『ガンダムthe origin 青い瞳のキャスバル』 この花王名作劇場みたいな副題はなんとかならなかったのかねえ…。 安彦アニメとしては、マンガの再現度も含めて言うことなし。ギャグっぽい崩し顔まで含めて完璧。 ただし、それがファースト『ガンダム』っぽいか…

和田彰『日本でいちばん働きがいのある会社』株式会社ディスコ「ディスコにおける「成長」とは、売上げが前年比何十%、あるいは利益が何十%上がったかでは測らない。ミッションの実現性が向上しているか、ステークホルダーとの価値互換性が向上しているか…

『殺人者の空』山野浩一 ☆☆☆★ 創元SF文庫やっぱりよくわからんなあ…。分かるのは、ミステリー界における奥泉光に近い、幻想文学との境界線上にいる、ということだ。良く言えば純文学的SF?