思考の遊戯・続

「雑読雑感」の管理人・レグルスの読書メモ、映画のネタバレ感想など

2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『数学を使わない数学の講義』小室直樹 ☆☆☆☆数学とは論理学の部分集合である。先に読んだ『ゲーデルは何を証明したか』を見れば本書のタイトルと内容の意味がよく理解できる。「自分の解釈が絶対的に正しいとすれば、正しくない解釈をする者たちは、神との契…

『ロボダッチ(2)』小沢さとる ☆☆☆☆資料館ではセットや、プラモ店の上のほうに置いてあった文字通り高嶺の花、○○島シリーズなどが紹介されている。こんなにあったんやね…(・。・) マンガのほうは小学○年生的な少年マンガとしては十分面白いが、途中で赤塚…

プランク・ダイヴ』グレッグ・イーガン著/山岸真訳 ☆☆☆☆ 早川SF文庫再読。『クリスタルの夜』☆☆☆☆ おそらくオリジナルであろう『フェッセンデン』よりも『ドラえもん』の印象のほうが強いが、宇宙創造もの。加速減速が可能なシミュレーション上の人工生命が…

『新幹線を良く知る基礎知識』佐藤信博 ☆☆☆☆ イカロス出版「深遠なるマニアの世界への第一歩」と副題があるが、何冊も鉄道本を読んだ私でも知らなかったことも多く、本当に一歩踏み込むための知識である。「100系は基本的に0系の延長線上にあり、いわば正常…

『古代ユダヤ教(上)』マックス・ヴェーバー著/内田芳明訳☆☆★ 岩波文庫まだ大著の三分の一だからなのかもしれないが、本書のうち、タイトル通りの内容は後ろから一割くらい。それまでは古代ユダヤ社会学が延々と書かれている。 そりゃ、ユダヤ教という宗教…

『ヒッグス粒子とはなにか』ハインツ・ホライス著/矢沢潔訳☆☆☆★ ソフトバンクサイエンス・アイ新書 まるで先に読んだ『ヒッグス』の資料集のよう。様々に登場する科学者から、セルンのアトラスまで、豊富な写真よよって、『ヒッグス』では文章による説明だ…

『三つの棺』ジョン・ディクスン・カー著/加賀山卓朗訳 ☆☆☆★ 早川ミステリ文庫確かにガチガチの本格としては良くできているし、特に島田荘司的本格ミステリーとしては文句のつけようがない。 ただし、驚きという点においてはもうひとつなんだよなあ…。 面白…

古賀章裕『ISO9001を活用した 企業・組織のムリ・ムダ・ムラ改善』「“有効性”とは、(略)目標が達成された程度(略)と理解しておくとよい」「リーダーが、積極的に“悪い情報”に耳を傾けて吸い上げる姿勢と“悪い情報”を言ってきたら“ほめる”ことが重要であ…

『航路(下)』 ☆☆☆★単なる水増しに見えたディテールにも伏線が隠されていたらしい。 どうも三途の川の渡し船のようなタイタニックや、結局映画『ゴースト』みたいなオチなの?という感じで、円環もの? 一番近いのは『インターステラー』や、SFミステリーの…

伊藤史『ほめたくない部下をほめる技術』「「部下はほめて育てるべきだと分かっているが、できないことがある」 「いくら探しても、ほめるところが見つからない部下がいる」 「せっかくほめたのに、『わざとらしい』と言われた。もうほめたくない」などなど……